第161話「なんて日だ」

俺の朝は遅い


今日は十二時くらいに電話で起こされた。


親父からか。


めんどくせぇ


まあ、とりあえず出るとしよう。


すると何やら知らないおばちゃんの声が電話口から聞こえた。


どうやら親父は事故ったらしい。


幸い、自爆事故でガードレールに突っ込んだらしく、本人もけがはなく他人も巻き込まなかったようだ、よかったよかった。


そして俺は親父の代わりに、レッカーの手配をし、保険の手続きをし、まあいろいろと電話をかけなければいけなかった。めんどいめんどい。


 そしてもちろん搬送された病院にもいかなければいけない。20km先位か、なんであの親父は身体障碍者のくせにそんな遠くに行くんだ。

 まあとはいえ仕方ない。


 いろんな用事を済ませ、車を家から出す。めんどくさいので俺はバックで駐車などはしない。

 だか発進時はそのままバックで発進だ。

 後方道路の左右の車の動きの確認はもちろん、過剰なまでに行うよ。何せ誰かが事故った時に、自分も事故るなんて言うのは、めったにないけど、よくある話だ。

 慎重に慎重に


 がつん!


 強烈な衝撃が俺を襲った。

 確実に後方に何かがぶつかった。


 そんなばかな、道路からは何も来ているはずがない。とてもよく見たぞ。


 そう道路からは何も来ていなかった。


 ただ、俺は真後ろの警戒をしていなかった。


 真後ろの駐車場から同じようにバックで向かってきた車と、同じようなタイミングで発進した俺は、彼と仲良くごっつんこしたのであった。


 こんなことがあるような気はしていた、しかしまさか本当にあるとはな。


 なんて日だ!




 ※きれいに道路の真ん中で衝突しました。

  幸い父も俺も大したけがはないです。

  


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