第97話 京丁稚「大嶋サイクル営業中」を読んで
さて、依頼である。
復活してからというもの、この金にならない作業は好調なようだ。
おかげでバーレスクTOKYOネタも恋愛ランキングで上位に来ている。
……そんなことはどうでもいいんだ!本業だ、本業がやばいんだよぉ。倒産してしまう――!(はっ、だれかライターの仕事でも僕にくれませんかね、パチンコでもスロットでも、競馬でも、食レポ、お酒、書評、教育と何でもやりますよぉ。)
ごほっ、気を取り直して、京丁稚さんから依頼が来たので早速読んでみた。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054884170119
面白い、以上!
……で、終わらせるネタは以前、使ったのでさすがにもう少し突っ込んだ話を。
最初は京丁稚(そういやなんて読むのこれ、きょうでっちでいいのかな)氏の依頼ではエッセイの方を呼んでくれと言われたんだけど、そちらは専門的過ぎてさっぱりだった。
しかしこちらの方はバイクのことなんて、かけらも知らなくても楽しめるし、読みやすいほのぼのした作品に仕上がってると思う。
辞め時を決めないとずるずるとどこまでも読んでしまう、日常系の作品。もっとも続きが気になるような類のものではないので、いつ辞めてもいいのだが、そういう点で時間をつぶすのにうってつけの小説だと言える。酒を飲みながらでも楽しめるので、コンビニにおいてあってもいいかもしれない
バイク好きならなおさら楽しめるのだろう。逆に詳しい人は細かい点にイライラしてしまうのかもしれないけどその辺はわからん。
なにがいいって、今どき珍しい勧善懲悪型なのである。もう嫌な奴が本当に嫌な奴のまま書かれている。いっさい、いいところが感じられない。そして、そいつらはもういかにも転落するんだろうなあって感じ。
一方主人公は、とことんいいやつ。職人気質で若いやつの味方、誰からも嫌われてる感じがない。読者はみんな主人公が大好きになってしまうだろう。
そしてこの先、ピンチになるとか、追い込まれるとかそういうこともないであろう。いやあってもらっては困る。この話にはそういうのを求めないのだ、ただただ主人公に愚直に生きてほしいし、今都の連中はあのまま悪いやつでいてほしいのだ。
これってなにげに書けそうで書けない作品である。昨今の作家はどうしても悪役にも、一定の義があるという書き方をしてしまう。敵役にもこいう理由があるのだという主張をしたくなるのだ、作者のエゴといっていい。
富樫症候群といっていいのだろうか、むしろあいつは敵役の心情にこそ重きを置く傾向がある。
結果話がいろんな深みを見せて面白くなるが、スカッとすることはない。
しかしこの話は分かりやすくていい。スカッとする。まだ、50話くらいまでしか読めてないが、この後きっとスカッとする展開が待ってるのだろう。
でももう200話くらいまであるんだよなぁ……。どうしよう、200話の時点で、あの店がのうのうと生き残っていたら、まぁそれはそれで「渡る世間」みたいで面白いけど。
スカッとさせるなら勧善懲悪!
わかっているが難しい。
でもやっぱ読者は正直、この話はとても☆が多いのです。
なんで、☆つかに依頼してきたのですか?いじめですか、ねぇ?
この作品に斬る要素があるわけないじゃないですか。
ふぅ、ほめるだけになる書評とか、マジでだるいわ。
というか、斬る斬らないじゃないのよ。
岸朝子がラーメンの味を評価するとか。中島誠之助がおもちゃの鑑定をするとかそんな感じ。
いやあ、なんかちがうなあ。
夏目雅子を持ってきてかわいいでしょって聞く感じ。
これが、てちだったら、いや、可愛くはなくねって言えるけど。
まあ依頼の時点でこうなる気しかしてなかった……。
大変面白うございました。
ところで大変気になるんだけど地名って偽名ですよね?土地柄に何かモデルがあるんでしたら、波紋がすごそうなんですけど……。
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