あとがき

あとがき(後半ネタバレあり)


『境界のパルス』を最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。

なにぶん初めての事なので、拙い文章、誤字脱字、変換間違え、多々あります。それでも最後までお読み頂いた方々には感謝しかありません。(途中、危ぶまれましたが、なんとか完結して良かったです!)


そして、これから読もうか迷っている方、小説の内容は楽しくないです。

辛くて、辛くて、辛いです。全然楽しくありません。登場人物は精神的に追い詰められていきます。そして各面々が間違った答えを出してしまいます。

書いている方も辛かったですが、読者側も辛いと思います。


でも、もし、いじめを受けている人や、その近くに居る人にこの小説が届いて、考えるきっかけになれば良いなという思いで書きました。読んで頂けると幸いです。


小説を書こうと思ったきっかけは、切に中学生や高校生に命を大切にしてほしいと思ったからです。どういう訳か日本は自殺者が多い国です。私には想像もつかない苦悩の末に答えを出したのだと思います。でも、無責任に、楽観的に、偽善者ぶって言わせていただきたい。自殺しては駄目です。


歌の歌詞によくある安っぽい言葉ですが、人は一人では生きていけません。


木の股から生まれてきたわけではないのです。生れた時から遺伝子上の父母が居ます。残念ながら子は親を選べません。物心つく前に他界しているかもしれないし、大往生するかもしれない。金持ちかもしれないし、貧乏かもしれません、良い人かもしれないし、毒親かもしれません。


生きていく事は選択の連続です。何気ない選択も考え抜いて出した選択も、周りの人を巻き込みます。すべては嫌をなく繋がっています。思った通りになったり、思わぬ事態に陥ったりします。

そう!人生は面倒で、しんどくて、嫌な事が多い割に、良い事は少ない、割に合わないものです。ただ平穏に暮すのも大変です。大変なんです!


大変な時は周りの大人を出来るだけ大勢巻き込みましょう!

大人の大半は馬鹿ばっかです。大人は体面ばかリ、世間体ばかり気にします。

当事者意識が希薄です。皆言う事が違います。

逃げられない様にしましょう!



★ここからはネタバレを含みます。

ネタバレしたくない方は閉じてください。


村上圭はたくさんの問題を抱えています。虐めにあい、アイデンティティーに悩み、両親の再婚に、宗教問題、気がおかしくなる様な日々を過ごしています。

そんなある日、決定的な出来事によって生きる事を諦めてしまいます。とばりさんの言葉を借りるなら、太陽も月も憎む様に、全てを手放してしまいます。


しかし、その結果。中村聡は虐めを受ける様になり、殺人を計画し、佐々木山門は、苛めを繰り返し、殺されてしまいます。


その全てが村上圭の責任だとは言いません。

当人はこの世でもなく、あの世でもない場所で記憶を無くして、自分を取り戻すべく彷徨っています。

憎んだ村を、彷徨いながら、憎んだ母親を思い、恨んだ友達を思い、手放した生を思い、死にたくないと思うのです。


伝えたい事の半分も書けなかったけれど、僅かでも濁らずに届けば幸いです。

願わくば、いじめによって命を絶つ人が世界から居なくなりますよう。


題名にあるパルスとは脈搏の事を指しています。


もし次に小説を書くことがあったなら、ハッピーエンドを書きたいです。

では、またいつかどこかで。


本邊侑(もとべ ゆう)

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境界のパルス 本邊侑 @youMotobe2017

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