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原文」への応援コメント


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    こんばんは。

    > 十五日、探知虜賊複來城南紫陽觀、及於寺院等處再造攻具。遂遣方溥・訓練官朱建部官兵三十六人前去、燒毀雲梯二百餘連、奪到騾一頭並鞍轡。

    この文の「及」の解釈が気になっているんですけど、『宋史』の用例を見る限り、「丁丑,南唐進長春節御衣、金帶”及”金銀器」のように並列の用例が多いんですね。古代から隋唐までの文を読む感覚とはちょっと違います。

    あのあたりだと、「及~、遂~(~するに及び、遂に~す)」と構文的に読むことが多いので、宋代にはなくなっているのかなあ、と興味を持っています。ただ、用例が多すぎて調査に時間がかかりそうなんですよね。

    そういうわけなので、もう少し調べてみるようにします。
    ってか調べ切れる量なのかなあ。。。


    【返信を受けて】

    〉中二病的な感じで(笑)

    『襄陽』を読んで分かりましたが、興味の多寡が白話要素の量と反比例しているようです。

    慣れとは怖ろしいもので、奪到とか殺了が現れると、「そこはウチの畑じゃね」となるんですね。

    やはり「〜せずんば非ず」とか「〜するや〜せり」とか古めかしい言い回しを使いたいのです。


    古くなると並列は「與」が用例最多でしょう。
    「及」は記憶にないですが、バイアスもあるでしょうね。


    〉『徳安守城録』

    時期も近いので用例収集に良さげですよね。

    『墨子』からみで読みたいリストに入れています。あ、『墨攻』おもしろかったです。何で読んでなかったのか不思議。


    〉いちばん読んでるのは清代(考証学エッセイと漢方薬関係)じゃないかな。

    清代はまさに対極、暗黒大陸みたいになってます。
    全員辮髪というのはちょっと。。。辮髪混じりは可(江戸時代も全員辮髪と言えば辮髪)

    全然関係ないですけど、台北の民俗博物館で「世界の首狩り族の分布図」を見た時に、日本も首狩り族になってて納得しました。「あ、そう言えば、ウチらも首狩るわ」みたいな。
    外から見るって大事ですよね。


    〉趙萬年の文章って平べったいです。

    そうですね。
    士大夫層特有の「同じ単語を繰り返したら負け」の謎ルールもありませんし。報告文書ってこんなもんでしょうね。逆に新鮮です。

    作者からの返信

    「及~、遂~(~するに及び、遂に~す)」

    こっちのほうがカッコいいですよね。
    中二病的な感じで(笑)

    「及」がどれくらいの頻度で並列的に使われるのかについては、私も今回調べました。
    最初はやっぱり「~に及ぶ」で、結論的なニュアンスで読んでみていたのですが、ここではやっぱり並列だなと感じるんですよね。

    宋代の公式文書と私的な文章と、いろいろ比べてみたいところです。
    『徳安守城録』も読もうかと思っています。
    実は宋代はそこまでしっかりやってません。
    翻訳仕事の都合もあって、結局いちばん読んでるのは清代(考証学エッセイと漢方薬関係)じゃないかな。

    何というか、趙萬年の文章って平べったいです。
    特にこのへんの事実報告の羅列のあたりは、雛形があれば初心者さんでも簡単に返り点を打てるだろうなと思います。


    【再返信】

    ざっくり「漢文」と言っても、時代幅もあれば個々人の書き癖もあり、各言語ごとの訛りもありますよね。
    私はモンゴルだったり高麗だったり朝鮮だったり日本だったり満州族だったり、訛った漢文ばっかり読んできたクチです。
    アタマは辯髪(いろんなタイプあり)だらけですね。高麗・朝鮮以外は。

    首、刈りますね。
    私のタブレットもPCも、漢文の「解釈」をしたいのに先に「介錯」を候補にあげるくらい、首を落としたがっています(違)

    『守城録』シリーズ、読みたいなあ。
    でも、この時期は締め切りが目白押しでバタバタですー。

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