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原文」への応援コメント


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    二箇所だけ気になりました。

    公、方に郢州・德安、備へ無かるを以て慮を為す

    慮の意味は「思」「企」が一般的ですが、「憂」の意味もあるので、ここではそちらを取って「慮と為す=心配事とし」の方がしっくりくるかな、と。


    襄江、灘磧を多くす。

    いくつか史料を見ましたが、襄陽付近には東南三十里に龍尾洲(位置から考えて『水経注』の蔡洲と推測=蔡瑁の旧宅あり)、東五里に五娘子洲(同、魚梁洲と推測=龐統の一族の龐徳公の旧宅あり)などの砂洲があり、宋代にも霖雨に没しない洲があったようです。
    とすると、素直に「襄江は灘磧多し」でよいかな、と思いました。

    しかし、豪族の蔡氏や龐氏の家が洲にあったということは、交通に課税してたのかなあ。興味深いですね。

    【返信】

    読み癖、ありますよね。
    すぐ「をば」を遣いたくなるので、禁止しています。
    これは明らかの講義を受けた教授の影響です。

    「多くす」には「増やした」のニュアンスを感じました。
    「多+目的語」で動詞の場合、「多しとす」「多とす」が
    一般的に思いますが、時代によっても変わりますしね。

    > 現在の地図ではさすがに灘や洲の名前までは記載されていませんが、
    > いつか実際にそのあたりを散策してみたいです。

    ですよねー。

    楊守敬『水経注圖』は名所旧跡も記載されているので、
    「行ってみたい」と思うところが多いです。
    まあ、北魏末頃の名所旧跡なわけですけども。。。

    作者からの返信

    御指摘ありがとうございます!

    「憂慮を為した」のつもりで「慮を為す」と読んだのですが、「以」があるので「と為す」のほうが文章としてしっくりきますね。
    修正しておきます。

    「~を多くす」だと「~が増えた」のようなニュアンスに読めてしまいますかね。
    「~が多い」の意味で書いているつもりなんですが、言われてみれば奇妙な読み癖です(汗)
    誰の影響なんだろう……N准教授?
    この読み癖、完全に音で頭に染み付いている(演習か講義の音読で聞いた記憶がある)ので、気付いた部分は修正しますが、以後また出現してしまうかもしれません。

    襄陽周辺の灘や洲は、南宋代ではひたすら戦場ですね。
    龍尾洲にも、戦友の張貴が戦死したという悲しい思い出があります。
    水際に限らず、賢者や詩人にゆかりのある山や史跡なども軒並みバトルの名所に。
    襄陽府志などの記載を見ながら「邸宅があったなんて、今と違って昔はここも平和だったんだな」と思ったりします。
    ※今=13世紀

    現在の地図ではさすがに灘や洲の名前までは記載されていませんが、いつか実際にそのあたりを散策してみたいです。
    めちゃくちゃマニアックでローカルな地図が頭の中に出来上がりつつあります。

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