第3話 愚問
やっぱりここか・・・。
目を開くと、目の前には真っ白な光景が広がっていた。
「おかえり♪」
───そうだよな。またここに来るんだな。
「前とは違って抵抗がないね?気持ちの切り替えができたのかな~♪?」
「気持ちだあ?そんな簡単に変えられるもんじゃねえよ。」
するとマナはふっと笑ってこう呟く。
「明日、嫌なことが起きるから、気を付けた方がいいかもね~」
「嫌なこと、、、か。」
「ふふっ、そう、身構えないでよ。」
身構えるのも当然であろう。嫌なことって最悪なこともあるし・・・な。
俺はちょっとした不安を胸に押し留め、黙る。
「ねーねー、少しは僕に興味が湧いてもいいんじゃない?」
「なら、いくつか質問いいか?」
「なになに?答えられる範囲ならなんなりとっ!」
──────お前はなぜ生まれた?
「お前はどうして俺の中にいるんだ?」
「それは、愚問だね。」
──────お前は今なにを考えているんだ?
「お前はここへきた理由は?」
「それも、愚問だよ。」
─────────お前は・・・お前は・・・
「質問はおしまい?」
「・・・ああ、もういい。」
そうか、愚問、だよな。
「もうそろそろ君は起きるかな?」
「そう、だな。」
「またな・・・。」
─────────────────────。
雪が積もる季節に。 律@こと @ritsu0232
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