第24話 か弱い乙女作戦の概要
か弱い乙女作戦とは全く分からないが、何なのだろうか?
俺はちょっと分からなかったが、取り敢えずは春、陽子、凛に任せる事にした。
余りにも傷を負い過ぎて俺達は考えられないので。
「.....名付けてって相当だな」
「そうだね」
「任せても良いのか?」
「もっち!」
やれやれ、もっちとか初めて聞いたわ。
俺はその様に思いながら、咲の病室に戻る。
病室に戻ると、咲は泣いていた、のだが、直ぐに涙を拭って頬を膨らませる。
「突然入って来ないでよ。オニイチャン」
「お前、泣いてたのか?」
「泣いてないもん!」
「嘘吐くなよ」
本当だもん!と咲は頬を膨らませて叫ぶ。
やれやれ、面倒臭いな。
そう、思いながら俺は凛を見た。
すると、ジト目で咲が凛を見つめる。
「何でまたその女が居るの」
「咲ちゃん。か弱い乙女にならない?」
「あ?」
何言ってんだこのクソ馬鹿?
と言う感じで声を上げる、咲。
すると、凛がそんな咲に軽く耳打ちをした。
咲は驚愕していたが、直ぐに見開いて。
「.....それは信じても良いのか?お前」
「.....うん。信じてね」
「.....」
何だ何だ。
女同士の話なら去るが俺はその様に言おうとする。
と思ったら、凛が俺にウインクをしてきた。
「その女の事を信じる.....今だけ」
「.....!??!?」
いや、え?
咲からそんな言葉が飛び出るなんて。
俺はその様に驚愕していると、凛が俺に耳打ちしてきた。
「か弱い乙女作戦はね、咲ちゃんには別の事を言ったけど.....周りを穏やかにする作戦だよ」
「.....は?」
「.....まぁお楽しみ♩」
ますます意味が分からない。
その様に思いつつも、俺はただ凛を見つめるしか無かった。
凛は嬉しそうだ。
☆
「何が起こっているのか.....」
俺は荒れまくった部屋で一人、その様に考えていた。
まぁ、片したから取り敢えずは綺麗だが。
俺は頭を傾げる。
「まぁでも.....凛も喜んでいるから.....良いか」
その様に納得して俺はフッと笑んだ。
そして外を見る。
「月が綺麗だな。今日は」
窓の外には月が暗闇に浮かんでいる。
色々な事が有ったが状況が多少はマシになれば良いな。
その様に思いながら、俺は古びた携帯を見る。
よく見ると、春からメッセージが来ていた。
(春だよ。.....悠次郎くん、大丈夫?)
(まぁ、そこそこにな)
(うん。そうなんだ。良かった.....でも本当に災難だったね)
(.....そこそこにな)
少し返事が途切れた。
それから、もー、おんなじ言葉ばっかり。
と文句のコメントが絵と共に来た。
俺は少しだけ苦笑いしながら、コメントを返す。
(すまんすまん。でも本当に有難うな。協力してくれて)
(うん。何度も言ってるじゃん。悠次郎くんの為なら)
何だろう。
春はとても優しいな。
信頼しても良いのだろうか?
その様に思いながら、和かに返事を返す。
(じゃあ、また今度な)
(あ、分かった。じゃあね。お休みなさい)
「ああ、分かった。お休み.....っと」
取り敢えずは返事はこんなもんで良いだろう。
春からの返事が途絶えたのを確認してから俺は後ろにぶっ倒れた。
しかしながらクッソ眠たい。
「取り敢えず、イドン、か弱い乙女作戦だな.....うーむ」
陽子、凛、春。
取り敢えずはみんないい奴だな。
マジで恵まれている気がする。
今だけ、は、だ。
でもいつか、信じる事が出来るのだろうか?
まぁ、今は今か。
「咲、陽子の退院日はいつだっけ.....」
携帯電話を投げ捨て。
側にあった、大学時代に使っていたカレンダーを見ながら、俺は欠伸をした。
そして丸を付けていく。
うむ、この日か。
「.....咲、陽子の退院日が勝負だな」
その様に、うむ、と考えながら。
2週間後を目安にプランを考え出した。
その、か弱い乙女作戦とやらの事を、だ。
ヤンデレブラコンの妹 ※現在改稿中、工事完了までお待ち下さい。 アキノリ@pokkey11.1 @tanakasaburou
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