田舎でのじゃロリと出会った時の対処方法(現代版)
トカゲ
たぶんゲーム機を渡せば夢中になる
僕のおばあちゃんの家は田舎にある。
畑ばっかりで、夜になると真っ暗になっちゃうような所だ。
僕の家は夏になるといつもおばあちゃんの家に遊びに行く。
楽しいかどうかで言えば昔は楽しかったけど、今はそうでもないかな。
でも行かないとおばあちゃんが寂しいと思うから今年も僕は遊びに行くんだ。
おばあちゃんの家の近くには古い神社がある。神主さんもいなくて、村のみんなで掃除してるような小さな神社だ。
神社にある大きな木は風が通って涼しいから僕のお気に入りの場所なんだ。
僕はそこでDSをするのが最近の唯一の楽しみになっている。
おばあちゃんは僕が家でゴロゴロしてると心配するから外に出ないといけないんだけど、ここら辺は子供も少ないし遊ぶところも多くない。それに今は少しでも多くゲームでモンスターをハントしたいんだよね。
友達は僕よりもゲームが上手くて悔しいから、おばあちゃんの家に遊びに来ている間に練習して上手くなるって決めてるから。
「何をやっておるんじゃ?」
雷を纏った馬を倒して喜んでいたら声を掛けられた。
僕と同い年くらいの金髪の女の子だ。外人さんなのかな? 凄い可愛くて、僕は彼女を見て顔が真っ赤になるのが分かった。
「えっと、ゲームをしているんだよ」
「ゲームとな? それは手毬よりも面白いのか?」
田舎だからゲームがないのかな?
僕は手に持ったDSを彼女に見せてみる。
「これだよ。やってみる?」
「どうやるのじゃ?」
女の子にモンスターをハントするゲームは刺激が強いかとも思ったけど、そんな事はなくて、彼女はすぐにゲームに夢中になった。
特に楽しそうだったのはスタミナを回復させるこんがり肉を焼く所だ。
「ワシは料理が上手じゃからの! これくらい訳ないのじゃ!」
そう言ってはしゃぐ姿はとても可愛らしい。
草食獣を乱獲しながら肉を焼く彼女の姿はとっても輝いていた。
夕方になったので明日も来ると約束して僕は家に帰る事にした。彼女は寂しそうだったけど、みんな心配するし仕方ないよね。
家に帰って今日の事を話したらおばあちゃんの顔色が変わった。
なんでも僕が見た女の子は神様の可能性があるらしい。
「そんなバカな」
僕はそう言って笑ったけど、おばあちゃんは本気のようで、神様にDSとやらを買いに行くぞ! といきなりゲーム屋さんに行く事になった。
まぁ、僕としても彼女と一緒にゲームが出来るのは嬉しいからいいけどさ。
・・・
それからしばらくして僕はおばあちゃんの家の近所に引っ越すことになった。
お父さんの会社の都合らしい。それから僕は毎日のように彼女とモンスターをハントしている。
いきなりお父さんの転勤が決まったり、家が裕福になったりしたけど、もしかして本当に彼女は神様なのかな? 僕としては彼女と一緒にいれるだけで嬉しいからどっちでも良いんだけどさ。
「おい、こいつ強すぎじゃぞ! ちーとじゃ、ちーと!」
「そいつの弱点は氷だから装備変えないとだよ!」
だから僕は今日も彼女と神社で遊ぶんだ。
今日は何を狩りに行こうかな。
田舎でのじゃロリと出会った時の対処方法(現代版) トカゲ @iguana
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