週末逃亡記

エピローグ～御伽噺の続き

契約は「西の国まで送り届ける」だったが途中で俺が契約破棄した形で終わった。突然魔方陣が現れた。多分魔方陣に乗れば元の世界に戻る事が出来たが異世界に残った。

皇女に婚約破棄させ危険な逃亡生活を送らせときながら「それじゃ俺帰るから」てどんだけ俺クズだよって話じゃん。

今夜砦を攻める。

逃げてたのに何で？と思うよね、得る物がない戦いには限界が来るんだ。

「食べるものも住む場所もない」て言えばわかるかな？

皇女を守りながら砦を攻め落とさなきゃならんが悲観したもんじゃない。幸運が重なって生き残る可能性もあるし。

「じゃぁ行こうかな？」

砦に向かって歩き出した時声が聞こえた。

「姫様を守れば砦攻めに連れて行かなくてもすむかの？」

「ジジイ！テメー生きてたのかよ！『魔力を使いきったら一般人以下だ』って言ったじゃんか！」

「魔力切れでは一般人以下じゃが『魔力切れの時用の魔力ポーションを持ってない』とは言ってないんじゃが？」

皇女を守らなくて良いなら生き残る可能性が1%以上に上がる！

「砦の中は槍を振り回すスペースがない」とか「何万人も相手しなきゃいけない」とか「もう何日も寝てないし食べてない」とか…。まだ問題はあるけど愛さえあれば大丈夫！

じゃあ、いっちょやったりますか！