Peacekeeper

@SethXs

第1話 初めまして

周りを見渡すとそこは草原、雲一つない快晴の空、体をすり抜けていくかのような風、そしてやや上を真っすぐ見つめる先は太陽。

そんな、なにもない平和な場所...そんな場所のある世界に住んでいた...少し前まで...



「ぇ~!?なにそれヤバクナイ?!」

「お兄さん!今いい子いるよ!?」

「ねぇねぇ次どこいく~?」

「はぃ...すみません...はい...はい...わかりました...」

「いらっしゃいませ~!」


今一度見渡してみるとそこは見たことない建造物が沢山、体に突撃してくるかのような色々な人の声


【そう....僕は...元いた世界とは違う世界に来てしまったようなのだ...】


「あぁ...どうしたらいいんだろ...こんな見たこともない場所でどうやって生きていけば...」


一人の男エルは悩みながら考えていた


「突如現れた扉みたいなのを通ってきてみれば...このありさま...その扉も通って周りを見てる間にいつのまにか消えている始末だし...これからどうしたら......」


そんな悩みに悩んでいるエルの肩を誰かが叩く


「大丈夫ですか? 見ない服装ですね ここは初めて?」

「はぃっっ!!?」

突然肩を触れられたことにより少し驚いたこえでエルは答え、その人に目を向けた

そこに立っていたのは同い年に見える男性だった 髪の色は金髪で瞳は薄い茶色だった 全身真っ白で統一しているような服装だった


「君どこからきたの? 見た感じ ここの周辺に住んでるってわけでもなさそうだけど?」


その人はエルに対して質問した、そしてエルもそれにこたえる


「えっと、こことはまったく違う場所からです」

「こことは違う場所??えっとそれは、駅でいうとどのへんかな?」

「駅??なんですかそれ?」

「君...駅知らないのかい?移動手段はどうしてるんだい?」

「移動手段は普段は馬車を使いますが、どうしても急いでる時は魔法を使います」

「....驚いたな....」


その人は目を大きく見開き驚いていた

(そんなに驚く事だろうか...馬車は一般的だったし...魔法を使うのも一般だったんだけど...)

エルは心の中でそう言いながらその人を見続ける


その人はポケットのから何かを取り出し、その何かを耳に当てしゃべりだした


「はい...恐らくは...了解です、そちらに連れていきます..はい...」


(連れていく?僕をどこかに連れて行ってくれるのだろうか?)


「すまない、待たせたね...えっと君の名前を教えてもらってもいいかな?」

「エル・アルダートといいます、エルと呼んでください」

「わかった、よろしくエル 僕の名は新坂凛久(あらさかりく)呼び方は任せるよ」

「では、りくさんと呼びますね、ところでさっき誰かとお話をしているようでしたが、僕をどこかに連れて行くんですか?」


先ほどの会話で気になった事を質問するエル


「あぁ、君...この世界の住人じゃないね?」

「!?」


エルは突然の言葉に驚いた、それをみていた凛久もやはりといった顔をしている


「どうしてわかったんですか?」

「そりゃ、魔法とか馬車とか、それにその服装とか、とてもじゃないけど今の時代そういうのはそういない」

「な...なるほど...」

「だけど0じゃない、この世界は馬車とかはあるけど魔法は存在しないものとされている、もちろんされているだけで、似たものはある...僕たちはそれを異能と呼んでいるけどね」

「異能...ですか?魔法と似ているのですか?」

「魔法というのがどういうものか、完全に理解しているわけじゃないけど恐らく似ている、異能とは人が人の域を超える力を使う事、またそれを制御する事なんだ」

「なるほど...魔法も同じようなものですね、人が魔力という力を使役し、人が普段成しえない現象を起こすもの...ですから」


凛久と話していると道のような場所に黒い何かが止まった


「さっ乗ってエル」

「これは?」

「車っていう乗り物さ、エルの世界に合わせるならこれが馬車って事になる」

「なるほど!わかりました!」


こうして エルと凛久は車に乗りある場所へと向かう

そこは50階建ての高層ビルだった凛久はここの50階に向かうという


「僕の後ろをしっかりついてくるんだよ、エル」

「わかりました!」


そういってエルは凛久の後ろをついていく

そうして大きな扉の前についた


トントン 「凛久です」


扉をノックし凛久が声をかけると扉の中から


「入っていいよ」


女性の声が聞こえてきた


凛久が扉を開けるとそこは、とてもキラキラとした装飾品などがあった

そしてその奥に一人椅子に座っている人物がいた


「こちらが先ほど連絡した人物、エル・アルダートです」


凛久はそう言いながらエルのほうに手をやる


「おぉ...!君がエルくんか!  いやぁ~すまないね急に呼び出してしまって!いやぁ~なにそう畏まらず、くつろいでくれたまえ!」


そういわれ、少し気を楽にするエル


「えっと貴方は?」


「おっとすまない、私としたことが自己紹介がまだだったな、私の名前は神道紗良(しんどうさら)だ、神道さんと呼びなさい!」

「はい!エルです!よくわからないですが、よろしくお願いします神道さん!」


にっこりとした笑顔で話しかけてくる神道に笑顔で返事をするエル


「さてと...自己紹介も終わったし早速だけど本題に入ろうか」

「本題?」

「あぁ、君はこの世界とは違ういわゆる異世界から来たのだろう?」

「はい」

「どうやって来たんだ?」

「扉を通ってきました」

「扉か...どんな扉だ?」

「えっと、すごい神々しいというか禍々しいというか、そのどちらともいえるような謎の扉です」

「なるほどね~」

「神道さん...やはり...」

「あぁ~そうだろうね」


凛久が神道に何かを確認すると神道もそれに賛同したようだ


「さて、そんな扉からこちらに来たエル君にお願いがある」

「なんでしょう..?」

「私の組織に入ってくれないかな?」

「組織...ですか?」

「君にわかるよう言うなれば、ギルドとかチームとかになるのかな?」

「だいたいわからなくもないですね」

「よかった、私の組織はこの世界の均衡を保とうとしている組織だ」

「均衡ですか...?何と何のです?」

「凛久からも聞いているとは思うけど、この世界には普通の人間と異能を持つ人間がいる、その均衡さ、普通の人間の数が95%ぐらいだとして、異能を持つのは5% だがその5%が仮に本気になって世界に立ち向かおうとすれば、95%は負けてしまうかもしれない、だが最近の技術は素晴らしくてね、今のところ異能を持つ者はそんな世界征服!みたいな事を考えてはいないと思われる、あぁもちろんその5%全てが悪い異能者って事じゃないんだけどね?」

「それで僕をなぜ?」

「君は魔法を使える、私の組織には君のようなここを知らない世界から来たという者やこの世界にいて異能を使える者が多く所属している、だから君の面倒も見やすいし、君のような魔法を使える存在を外に放り出しておく訳にもいかない」

「なるほど、理解しました...!」

「で、どうかな?入ってくれるかい?」

「行く場所も目的もなかった僕に場所と目的を与えてくれたんです!もちろん協力しますよ!」

「そうか!君ならそう言ってくれると思ったよ!」

「ただ一つ条件があります、僕は最終的には元の世界に帰りたい...その方法を一緒に探してください」

「了解だ!その条件のもうじゃないか!」

「ありがとうございます!」


長い話が終わり、神道は席を立ち右手をエルの方に差し出し


「ようこそ!Peacekeeperへ!」


「エル、左手を出して、握手するんだ」


「はい!よろしくお願いします!」


エルは神道と握手をし、組織 peacekeeperへと加入したのだった。



この組織への加入が偶然なのか必然なのか...

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