自宅の黒電話。今や若い人たちのなかには見たこともない人もいるのかもしれません。そうなると、古い電話が「黒」ってだけで不気味かも。私は日常的にダイヤル式電話が周りにあった世代ですが、それでもこのお話は怖かった。自分のこととしてイメージしやすいのも、理由のひとつだと思います。人間は「やるな」と言われたら、なぜかやりたくなる生き物だから、私も我慢できずに電話に出てしまう確率70%。しかし、その先は……。あとは本編にてお楽しみください。
主人公視点で語られていた物語が最終話で他者の視点に切り替わるところがよかった。最終話の次に続いていくだろうお話を、読み手に想像させます。