守護の使い手
@hyugadayo
第1話 ガーディアンデイティ
ーー太陽の光が眩しく暑苦しい日。
「今日も街は平和だなぁ……」
俺はいつものように商店街を一人で歩いていた。
ーードンガラガッシャーン!!!
なんだ!?10m先の雑貨屋の中から大きな物音がした。俺は考えるより先に体が勝手に動いていた。
駆け付けると店内には5,6人の大男たちが店の中で暴れまわり、その中の一人は店長の首筋にナイフを突き付け金品を要求していた。
(あの野郎ぉー……!)
「テメェーら!何やってる!」
野次馬を振り切り俺は叫んだ。
「何だチビ?殺されたいのか?あっ?」
店長を相手にしていた奴以外が俺の方へ向かってきた。
この時俺はめちゃめちゃ怖かったが、更に恐ろしいことが起こった。
大男たちは内ポケットに隠し持っていた、折りたたみナイフを取り出した。
「な、なんだ?!お、俺を殺すつもりか?やってみろ……」
なんとか振り絞り声を出したがそれだけで精一杯だった。
「おいこの小僧震えてるぞ笑。可哀想だねぇー……ま、俺らに反抗したから殺すけどね笑笑笑」
不気味な笑みを浮かべながら更に俺のところへ歩み寄ってきた。
そして、ナイフを振り上げた。
「俺の人生終わった……」
俺は静かに瞳を閉じナイフが振り下ろされるのを待った。
が、全く振り下ろされない。最初は自分は殺されて感覚が無くなっただけだろうと思ったが試しに右手を上げろと脳に命令してみると右手が上がった。
何故だろうと瞳を閉じながら考えていると……
「おい!」
俺の耳元で声が聞こえ、驚き尻餅をついた。この時には目を開けていた。
俺の目の前に映った景色はなんと大男たちが全員意識を失い倒れていた。その真ん中に俺と同い年くらいの金髪の少年が立っていた。
わけがわからず金髪少年に聞いた。
「え?どうなってるんですか?」
金髪少年は俺の聞いたことを無視しこう言った。
「凄いな……大の大人でも怖くて野次馬することしかできないのにお前は後先考えずに動き出した。お前みたいな奴は初めて見た。名前は?」
「はっ!はい、【守隨大翔(しゅずいやまと)】。15歳で身長は160です。あなたは……?」
俺は突然のことに驚きご丁寧に年齢と身長まで答えてしまった。
金髪少年も名前を言ってくれた。
「大翔か。俺は林刹那(はやしせつな)。お前とおんなじ歳としだ。あと、敬語はやめろ」
刹那という名前なのか。俺を助けてくれた尊敬の念を込めて敬語を使っていたがやめて欲しいと言うなら辞めよう。俺もそっちのほうが話しやすい。でも待てよ?どうやって俺のことを助けてくれたんだ?
「刹那!俺のことどうやって助けてくれたんだ?」
俺が聞くと刹那は笑みを浮かべた。
「よーく見ておけ」
刹那が余裕な表情で言った。
俺は目を凝らした。
守護の使い手 @hyugadayo
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