少女が都会から田舎へ引っ越す短編小説ですが、ここから彼女の新しい生活の物語が見えてくるような気がします。他のクリエイターを例に用いるのはもしかしたら失礼にあたるかもしれませんが、わかりやすくたとえるなら、私の目に浮かんだのは、新◯誠監督の描く世界でした。作中には出てこないんですけど、私には青い海と対としての青い空が見えたんですよね。優しく、爽やかで、ちょっぴり不思議で切ない、青春物語です。
自分が慣れ親しんできたであろう都会を父親の都合で離れ、田舎の海が見える家へと引っ越した主人公……。ここまでは、まあ誰かは体験した事があるかもしれない、普通に起こりうる状況だ。しかし引っ越したをした後の、海辺への訪問から状況は不思議な形で変わっていく。どんなに不思議なのかは、読んでからのお楽しみ!メルヘンチックで、ファンタジーが少し入っている、綺麗だけどちょっとした鬱くしさも混じった、心がほんわかする様な短編。そんな作品を求めている方は、どうぞこちらへ!
寂しさ、期待、疲れ、不安……引っ越し当日の複雑な心情を思い出した。新しい友達ができるまでは、辛いんですよね。良い出会いがありますように!