魔法のひみつ
柴野まい
第1話
この世界には魔法と呼ばれる不思議な力があった。
それは何もないところから火を出したり、水を湧かすことができた。
そして、それを使うことが出来たのは人間だけだった。
獣は火を噴くことはないし、魚も水を生み出すことはなかった。
魔法とは自然に由来した力である。
自然に由来していない魔法のことは魔術といった。
それを使えるのは、人間とはほんの少しだけ違う魔族と呼ばれる種族だった。
魔の術、だから魔術。
それを言えば魔法だって魔の法なのだが、それを気にする者はいなかった。
自然への冒涜だ、と宣いて人間は魔族に宣戦布告した。
魔法のひみつ 柴野まい @shibano
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