第2話
次の日の朝
「ロミール!ミシャ!起きろ!朝だぞ!」
ん~?ファイ?
「はぁ?まだ五時じゃない!早すぎよ!」
眠気に負けながら身体を起こすとファイとミシャが言い争っているのが見えた。
二人とも仲良しさんだな~
そんな事を思いながら見ていると
「二人ともその辺にしとけ!ファイ、荷物くらい自分でまとめろ!チェロがやってくれてるぞ。」
そう言いながらシドが入ってきた。
でも、二人には聞こえてないみたい。
「シドおはよ〜」
「ああ、ロミールおはよう。ったく、あの二人はどうにかなんないのか?」
そういってシドはあきれている。
仲良しなのはいいけどそろそろ出る準備しないと遅くなっちゃうよね。
でも、シドの声も聞こえてないみたいだしどうすればいいかな?
そんな時チェロが「お、お二人の荷物、重いです〜!!」といいながら三人分の荷物を持って部屋に入ってきた。
シドは「チェロわざわざ持ってきてくれたのか。大変だっただろ?ありがとな。」とチェロの頭を撫でながら言うとさりげなく自分とファイの荷物を受け取った。
「ファイ、ミシャいい加減にしろ!」シドがもう一度声をかけるがやはり聞こえてないみたい。
「はぁー、もう3人で出るか。ロミール、チェロ行くぞ」
そういうなりシドは私の手を引いて先に出発しようとする。
「お二人をおいていってしまってもいいのですか?」チェロが慌ててついてくる。
「あいつらなら追いつくだろう」シドがそういうので私たちは宿を出てしまった。
しかし二人はなかなか来ない。
「二人とも遅いね〜」
そんな話をしていると
「お前ら〜!!!」
と、ファイが叫びながら走ってきた。
ミシャも「こんな奴と一緒に置いてかれるとか最悪なんだけど」といいながらやって来る。
「ほら、追いついただろ」シドが笑いながら言う。
ファイが「なんでおいていったんだよ!!」と少し怒こりながら言ったが、シドは気にすることなく「お前らを信じてたからな」と答えた。
するとファイは「なんだよ、嬉しいこと言ってくれるじゃないか!」と照れている。
しかしミシャは一瞬嬉しそうな顔をするが「私は騙されないわよ」というとそっぽを向いてしまった。
「ごめんねミシャ私もミシャなら絶対追いつくと思ったの」
私がそういうとミシャは「もー、ロミールまで・・・そこまで言うなら許してあげてもいいわ」
私は「ミシャありがとう」そういいながら抱きついた。
「よし!全員揃ったしそろそろペトル村目指して出発するか!」
そうシドがいうとファイが
「そうだった!遅くなっちまうじゃないか!」と叫びながら私の腕を引っ張りながら走り出した。
そのあとをミシャが「ちょと待ちなさいよ!」といいながら追いかける。
シドはあきれながら、チェロは慌ててついて行く。私はファイに引っ張られながら必死について行く。ペトル村への旅はまだまだ始まったばかりだ!
旅中模索〜誰も知らない旅〜 悠莉 @YUURIARAKI
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