読後レビューです。的確な人物描写と心理描写に最後までどんどん展開に引き込まれ、ラスト、様々な誤ちと喪失のあとに主人公が見つけた、希望。生きていく上での大切な事、大切な人をあらためて考えるきっかけになった作品です。
語り手の女性と少年の出会い方がとても独特。一見すると接点のないような要素をうまく結び付け、物語性をゼロからつくりあげているため、新鮮な感覚で読める。読んでいくうちに不思議と引き込まれる「引力」のようなものをこの小説に感じました。