独特な世界観。嫉妬します。とても真似できません。ジブリのような、グリム童話のような。美しくて、怖い。だけど引き込まれる。そんな世界へ、みなさんもどうぞ。
戦争中に大人たちの都合で殺されてしまった象の物語。その物語を“入れ子構造”にして描いています。童話のような形をとりつつも、予定調和的な童話から距離をとり、現実の人間とは……照間と彼に親しく接する女の子を除いて……通じあうきっかけすら取り得ない、感性のにぶい生き物という点を背景の要所で描いています。
心理描写がとても的確で、臨場感がありました。個人的に、照間君に似ている境遇だったので、容易に感情移入できました。まだ物語は序盤ですが、夢の世界や、主人公の絵が物語にどう反映されるかが見ものです。続きが気になります。執筆頑張って下さい。