第6話しょせん、後出しジャンケン。

 平穏な村の田畑を焼き、恐ろし気な形相をした男神がやってきた。


「断じてこの世は渡さない」


 姫神は涙をこぼし、たった一言、


「ひどいことを……」


 そして開戦。





「血にまみれた女神よ、呪われろ」


 と、男神は敗れ――る。





(強敵敗れる)





 そこは、死者の集う迷いの神殿だった。敗れた男神が流れ着いた場所でもあった。


『罪もなき者をこそ守るべきなのに、姫神のなさるわざときたら』


「そうであろうそうであろう。私はそれを正さねばと……」


 男神の妄執に憑りつかれた少年、暗がりの奥でむくりと起き上がり、悟ったように、


「なべての罪をあがなえ、女神」


 光のない目でそうつぶやき、勢いをつけて天上へと舞い上がった。





(戦って勝つ)





「女神は正しい」


     ◆   ◆   ◆


 短いな。バトルシーンないとこんなものか。ていうか。少年、どうして空が飛べるの?


 実は亜神だったりして! それ面白いわ。決定――! って!!! どこで伏線張るの? 説明は? 私、タカタカっと前の画面に戻り、ちょこちょこ書き足す。これで【愛憎】の話が絡むわけね。





(しょせん作家は後出しジャンケン)

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