面白さを他者と比較して自慢する
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「作品の面白さとは性癖だ。性感帯の違いとも言える。だから、他人の性癖を見下してはいけない。自分の性癖を卑下する必要もない。比較は無意味だ。他者の性癖と比べ『自分の性癖のが上』と自慢する行為は、己が性癖に自信がないゆえの自慰行為なのだ」
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■解説
アーダルトは「面白さとは何か」という命題に挑んでいた。
それはやはり個々では絶対的な評価でありながら、全体の統計的に相対的な評価、すなわち傾向というものが存在している。
彼はこれをわかりやすく説明するため、「正常位、騎乗位、後背位などに人気が集まったとしても、仏壇返しをよいという人がいないわけではない。異性を求めるのが普通でも、同性を求める人がいないわけではない」と語っている。
その例がわかりやすかったかどうかは別にして、一般的な言葉を使えば「面白さは個々の価値観」ということなのかもしれない。
また、この格言で彼が言いたかったのは、「お前のは面白くない」と相手の価値観を否定することや、「お前のより俺のが面白い」と相対的に語ることのむなしさだったようである。
ただし、彼は別の格言で「面白さと文章力」についても言葉を残している。
そちらも別記するので、併せてお読みいただきたい。
ちなみにこの格言を彼は、自分の性癖のひとつである「幼児プレイ」をバカにされたときに語ったらしい。その時の彼の一言目である「バカにするなバブー」は、しばらく街で大ブレイクしたという。
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