愛は地球を救う

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「愛が地球を救うと驕るなら、テレビを24時間いちにちじゅう、見続けていればいい。

忘れるな。人の愛を育んだのは地球である。すなわち地球こそが愛多き性欲魔神なのだ。

だからこそこの星は、家族計画を無視して生命にあふれている」


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■解説

 たまに文学とは関係ないことについても格言を残すドエロスキーだが、まさか地球に対して喧嘩を売るとは、その偉大さがにじみ出ていると言える。

 彼は家族計画の大切さを生涯にわたって訴え続け、「地球という星に人類(男)は増えすぎた」と主張していた。

 無論、自身の主張で自分が「排斥される側の男」になるなどとは、欠片も考えていなかったようである。


 なお、自らも綿密な家族計画を立てていたが、その計画が実行キックオフされることはなかったという。彼の遺書には「私の計画を妨害したのは、地球の陰謀だ」と記載されており、最後まで地球に喧嘩を売る姿勢スタイルを崩さなかった。

 そんな彼を人は「偉大というより痛い」と嗤ったが、私は彼を称賛したいと思う。よくやった。

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