第55話 豚の屁でもねえ

「すぐに会わせてやるさ。これでも受けろ」

 ペッとセクシー・ド・ヨンゲーンに唾がかかった。

 風呂敷からハンケチを出し、丁寧にぬぐった。


「豚の屁でもねえ。サスケヒゲゾー伯爵、小者だと今に分かるさ。今にね」

 豚ケツを振って、ハンケチをさくっと風呂敷にしまった。

 呪文も要らない振りケツ魔法である。

 ついでにスマホを取り出した。

 スマホには、ネコーコ・ハルミ姫の鏡になるミラーモードがあった。


「豚ではないんだぜ」

 キラリと瞳を光らせた。

 男前だぜ。


「そこ、変な豚。ネコーコ・ハルミ姫に会ってどうする?」

 再び上から伯爵で、困ったものだ。

「お持ち帰りしたーいの。セクシー・ド・ヨンゲーンの魂を揺すぶられる」

 おケツぷりぷりー。

 どうもくねくね系の動きをしてしまう。


「魔法力は、劣るだろ?」

 気持ち悪いと顔に書くのをやめろ。

 豚権を主張するぞ。


「昨年の第二次ファンタジアーヌ魔法カップはいただいたが。魔法力ならば、鍛えて来た。族のセイレーンや聖ボスビーオ山のトルネードも余裕綽々なものよ」

 聖剣も得た。

 この度の試合でも勝つ自信をつけた。

 後は、ネコーコ・ハルミ姫と逢瀬をするのみ。


「では、伯爵専用のクリスタール宮殿、控えの間に連れて行ってやる」

 サスケヒゲゾー伯爵は、マントを翻した。


 >分岐<


 A のこのこと鼻息を荒くして付いて行く。

   第57話へ。https://kakuyomu.jp/works/1177354054883918985/episodes/1177354054884438988


 B 今度は俺がスイカの種を出してやる。

   第58話へ。https://kakuyomu.jp/works/1177354054883918985/episodes/1177354054884449107

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る