第四話 死闘と私闘
爆発した。失の眼前10センチ程度の床が、なんの前触れも無く、何の前兆もなく、爆発した。確かに黒服、もとい
「警戒はしてくれたかい?手前に当てないようギリギリを狙った、みたいな甘さは持ってなかったはずだけどね、俺ぁ」
「なるほど、流石に危険だ、これは」
流石にこのままでは他の生徒さんや語部君が危ないと考えたのだろうか、口をついて出た失の言葉を聞いて、流離は笑う。
「危険、危険ね、そりゃそうだろう、超常が危険で無くてどうする。もしかして周りのガキ共の心配してんのか?」
「そりゃあ、無傷で助けるのは前提条件ですので。それで、移動してくれる気はあるんでしょうか?」
流離は少し苦笑いをする。流石に無理な相談だろう。それは、「自分の有利な場所に移動させてくれ」と言ってるのと同義だ。
「ははっ、流石に驚いたぜ。0番と言ってる割に自分の有利な場所に移動させる気かよ」
「人命がかかわるのなら話は別でしょう。まぁ、断られても仕方ないですか、同意は無しでもやりますがね。『
「は?」
発動した。それこそなんの前触れも無く。
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「何で聞いたのかわかんねぇな。もとからこうすりゃよかっただろうに。」
場所は変わって荒野である、名称も分からない、ただただ見渡す限り荒野である。しかし場所は変わっても人は変わらず、冷や汗を流す流離が声をかけるのは失である。
声をかけられた失はと言うと、辺りを見回し、他の人間がいない事を確認すると安心したように流離のほうを向き、さらりと言った。
「えっと、先に言っておきますね、僕の超常の大本は確かに愚笑者ですけど、詳しく言うと二つです、僕のデータに落とす、もとい僕のデータ以外から抹消する『
流石に驚いた反応を見せる流離、しかしすぐに明らかな怒りを顔に浮かべた。
「おいおい、舐められてんのは分かってるけどよぉ、そこまでだとは思ってなかったわ・・・」
そこで一度言葉を切る。そして失をありったけの殺意と敵意を持って指差した。
「『
対して失はなんの敵意も無い、どころかむしろ笑顔で、冷たい冷たい冷笑。
「鬼灯連合か、そういう感じか。なら別にいいよな、『アンチマニュアル』リーダー、
またまたまたまた、勝負開始。
人形賛歌~僕と世界と人形と~ 際城 北居 @noizuzatuon
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