第32話 新設WEB小説投稿サイト「セルバンテス」「ノベマ!」「LINEノベル」に投稿してみた!

2019年に入ってWEB小説投稿サイトでは2つの大きな動きがあるように思う。ひとつはYouTubeのように投稿した小説で収益が得られるシステムが出来てきたこと。「アルファポリス」や「カクヨム」で動き出した。もうひとつはそれに伴うような形でWEB小説投稿サイトの新設が活発になってきたこと。


これらのことから出版業界が過渡期にあるように感じる。ここのところ映像化された作品はWEB投稿サイトから書籍化された作品がベースになっているものも多いようだ。


浅原ナオト氏の『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』が「カクヨム」への投稿作品として初めてTVドラマ化され、『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』としてNHK総合にて2019年4月20日(土)スタートした。このような切り口の作品はWEB投稿サイトからしか出てこないように思われる。


WEB投稿サイトで収益が得られるシステムが出来上がると、ますます作品がWEBサイトで公開されるようになり、今のスマホの時代と相まって、プロもアマチュアも入り混じったWEBならでは状況になるだろう。YouTuber のような Web Novel Creator が出現するかもしれない。


コミック誌でも起きているように、これで紙ベースの小説も急速に衰退してゆくことは否めない。それを見越して、ここのところ新しいWEB投稿サイトが次々公開されているように思われる。


「カクヨム」は2016年2月29日正式オープンで、初めて投稿したのが2016年12月5日で、開設から11か月後であったので、読者もそれなりにいたと思う。


新しい出来立ての投稿サイトに投稿したらどんな展開になるのか興味があるので投稿してみることにした。


いずれの投稿サイトでも「ライトノベル」と「ライト文芸」を区別している。この区別が明確には分からないが、「ライトノベル」よりもテーマ性があって少し重い感じがするシニア版が「ライト文芸」と理解している。『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』は「ライト文芸」だと思う。いずれのサイトでも「ライト文芸」も含めた展開をしたいように思える。


いずれにしても大人のラブストーリーも受け入れられそうなサイトなので投稿してみることにした。なお、どのサイトでも重複投稿は認められている。


1. セルバンテス https://cervan.jp/

2019年2月25日に正式オープンした講談社新企画開発チームがレジェンドノベルス の兄弟サービスとして運営するWEB小説投稿サイトだ。


なお、レジェンドノベルスは、2018年10月5日に創刊されたゲーム文化を背景とする「ネクストファンタジー小説」のレーベルで、ライトノベルより幅広い読者層を想定し、特に「大人」を主なターゲットしている。


このサイトに投稿されている「セルバンテス日記」https://cervan.jp/story/p/1718を読むとこのサイトの詳細が分かりやすい。


サイトはシンプルなつくりで少し硬い感じがする。ライトノベルよりライト文芸のサイトを目指しているように見える。


まだ、作品数は多くないようで読者も多くないようだ。サイトを開設するとまず作品が投稿され、作品数がある程度多くなると読者が増えてくるという。


2019年4月11日から、とりあえず投稿してみることにした。オープン45日目からの投稿となる。投稿する作品は「嫁にするなら訳あり地味子に限る!」とした。ある程度のPVが得られてきた作品だ。


4月17日からは「お見合い結婚します―でもしばらくはセックスレスでお願いします!」の投稿を開始した。これは「お見合い結婚しました―しばらくはセックスレスという約束で!」のヒロイン目線の裏ストーリーで、同日に「カクヨム」「なろう」「エブリスタ」「Berry’s Café」「アルファポリス」でも同時投稿を開始した作品だ。


予約投稿できるので、いずれの作品も毎日1話ずつ毎朝6時ごろに投稿をセットした。ただ、PVがほとんど得られない。せいぜい毎日1PV。サイト全体の読者が少ないからだろう。


それで既発表作品である「嫁にするなら訳あり地味子に限る!」は一括公開に切り替えることにした(2019.5.7)。


考えてみれば出来立てのサイトの読者は少ないだろうし、試しに見に来る読者もどんな作品があるだろうと調べてみるだろう。だから完結作品を公開しておくべきだと考えたからだ。


また、別の方法として、最初の数話くらいをキリがいいところまで一挙にアップして、残りを毎日更新するというあり方もありそうだ。


どれが正解かどうか分からない。やはり露出を増やすために毎日定時に投稿すべきか、いずれにしても検討してみる価値はある。


続いて、既発表作品である「地味子ちゃんと恋がしたい―そんなに可愛いなんて気付かなかった!」、「地味子と偽装同棲始めました―恋愛関係にはならないという契約で!」、「私はこうして妻になりました」を投稿して一斉公開した(2019.5.7)。


2. ノベマ! https://novema.jp/

2019年4月17日にオープンした男女向け総合小説サイト。運営は姉妹サイト「Berry`s Café」「野いちご」のスターツ出版株式会社。


いままでは女性向けサイトだけだったので、男性向けも含めて、ライト文芸、キャラ文芸、一般文芸、ライトノベルなど、あらゆる小説ジャンルを包括したサイトを立ち上げたようだ。


「Berry`s Café」に登録してあると新規登録が不要で、会員登録情報とユーザープロフィールが引き継がれていて使用できる。まだ、オープンして1か月以内の出来立てほやほやのサイトだ。


2019年5月6日から「嫁にするなら訳あり地味子に限る!」の投稿を開始して、セルバンテスと同じように、5月7日に全話一括公開した。


投稿の様式は「Berry’s Café」と同じであった。予約投稿はできるが、2話に1話しか新規投稿がサイトで紹介されないのも同じだった。


続いて「地味子ちゃんと恋がしたい―そんなに可愛いなんて気付かなかった!」、「地味子と偽装同棲始めました―恋愛関係にはならないという契約で!」及び「お見合い結婚しました―しばらくはセックスレスという約束で!」を投稿し、一括公開した。


いずれも「Berry’s Cafe」でも公開しているオリジナルの男性主人公目線の作品であり、ある程度PVが得られそうな作品にした。


3. LINEノベル https://novel.line.me/sp

LINEが作る新しいWEB小説投稿サイトで、2019年4月16日にサイトが公開された。正式公開はアプリ公開時の2019年夏の予定(8月5日iOSアプリ公開)であるが、投稿の受付が開始されている。


作品種別は「ライトノベル」と「ライト文芸・文芸」の2つに分かれている。


「ライトノベル」の内訳は、異世界ファンタジー、現代ファンタジー、バトル・アクション、SF、ラブコメ・学園、青春・恋愛、現代ドラマ、ホラー・オカルト、ミステリー、歴史・時代・軍事、ノンフィクション・エッセイ、詩・童話・俳句、その他となっている。


「ライト文芸・文芸」の内訳は、現代ドラマ(ライトコメディ)、現代ドラマ(シリアス)、恋愛(ラブコメディ)、恋愛(純愛)、青春・友情、ノンフィクション・エッセイ・批評、ファンタジー、SF、サスペンス・ミステリー、ホラー・オカルト、歴史・時代・軍事、詩・童話・俳句等、その他となっている。


WEBのトップページのイラストからは青春のライトノベルのサイトにしたいとの印象を受ける。大人のラブストーリーはそぐわないような気がするが、ここにもとりあえず、「嫁にするなら訳あり地味子に限る!」、「地味子ちゃんと恋がしたい―そんなに可愛いなんて気付かなかった!」、「地味子と偽装同棲始めました―恋愛関係にはならないという契約で!」及び「お見合い結婚しました―しばらくはセックスレスという約束で!」を投稿することにした。区分はいずれも「ライト文芸・文芸」とした。


投稿すると正式オープン時に一括公開される。現時点では1話毎の予約投稿はできない。また公開された作品はスマホで読まれることを前提にしているので、スマホ画面のプレビューがみられるようになっている。


これまでスマホで読まれることを意識して段落をできるだけ短くしていたが、このプレビューでみるとそれでも長すぎるような気がする。


だから1文か2文で段落を入れた方が読みやすいように思える。ただ、これをPCで読むと間延びした感じがするだろう。今もこれからもスマホの時代と割り切った方がよさそうだ。

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