4-12 新技
レオンと同じだ。
冒険者を引退して、
だから、驚くようなことじゃないし、話すことはなにもない。
一気に行こう。
「!?」
背中に衝撃。
もう
「うぐ……!」
いや、なんだ、このダメージ? とても
「飽きた」と、背後から、アルベルトの声がした。
振り向くと、そこにいるのは確かにアルベルトだった。
が、前にもアルベルトはいる。つまり、二人いる。
腐っても、やっぱり、長年の仲間だった。「飽きた」というのは、「
で、この魔法は……
「育つ」と、アルベルト(前方)が言った。
難しい魔法じゃない。むしろ召喚魔法としては基礎だ。よく知っているものほど簡単に出せる。
だったら、なんだ?
俺だって新しい力を手に入れたんだ。
キース教の信者に負けるわけにはいかない。
前後のアルベルトが素早くつっかけてくる。
かかったな。こんな近い間合いで溜めなんかするかよ。
召喚で対抗してやる――出でよ
子守歌は、俺には効かない。
分身は消えて、眠りに落ちたアルベルトの本体だけが残る。
そのはずだった。
さらに、四体目のアルベルトが現れ、「全部」と言った。
その意味は、きっと素人でもわかるだろう。「これで全部」だ。
無意味なネタばらしだけれど、疑う余地はない。ウソをつく奴ではなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます