正体

作者 一上悠介

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★★★ Excellent!!!

昔いじめをやってた子が、懺悔する話かと思ったら、なんかとんでもない話だった件(褒め言葉)。これには、いい意味で期待を裏切られました。

彼女は、完全にヤンデレですねえ。自分の知力の限りを尽くして、美しいと思った対象を壊していくところとか、いじめのターゲットが、今なお自らの呪縛に囚われているのを知って満足するところとか。彼女がそうなるに至った背景がしっかり書かれているのもいいですね。

母親の作った塩だらけのおにぎりをコーヒーで流し込むその姿には、狂気だけでなく、艶めかしさも感じてしまった。とにかく、ヤンデレ好きのワイには、最高なお話でした。

★★★ Excellent!!!

とある"いい子"が始めた、とある転校生への苛め。その時の虐めたいという感情の正体に、社会人になってから母の塩辛いおにぎりを通して気付くお話。

綺麗に収められた構成に、歪んだ感情・正体が垣間見えて美しく感じさせられる。そして、内容通りの塩辛い読後感は、自らを省みる瞬間を与えるだろう。

★★★ Excellent!!!

母の作るおにぎりが不味い。
苦味で紛らわせたら、とある記憶が蘇った。

短いながらもぎっしりと詰まった本作。文章が巧みなだけでなく、きちんとテーマがあり、心に訴えかけるものがあります。読後はとても重く、ガツンとした衝撃が。喉もヒリヒリしてくる。
というのも、とにかく冒頭から塩辛い。
そして物語を追うごとに、じわじわと侵食していくような怖さがあり、人間の毒々しさが描かれていました。

その「正体」とは。
是非、読んで確かめてください。