勇者のリアルはこんな感じ


***




「しゅーうー早く起きなさーい」

「うぅ....うんいい朝だ」

母親に二階に起こしに来てもらい、今日もいい朝を迎えられた.

てかアラームなんかで起きれるやつなんているの?

母親こそ最高のアラームだと思うよ

俺は着替えを済ませ母親が作ってくれた朝食を食べる

家んちは、俺、母、父という最近の流行である少子化に

しっかり乗ったような家計である。

え?いやいやラノベ主人公は必ず妹、姉を持ってるわけではないからね?

ここテスト出るからね?

「今日から六月だよシャキッとしなさいシャキッと」

六月だからなぜシャキッとしなければならないんだ?

「わーかってるよ、頼むからそのイヤホンガンガンゲームみたいな

 音でしゃべんないで鼓膜破ける」

母親に反抗しつつ俺はふと考える

あれおっかしーな?イヤホンガンガンゲームなんてしたことあったけな?

そもそも友達いたっけな?

「行ってきまーす」

そんなことを考えつつ家を出る

「それとあんた、朝からズボンのチャックが開いてるわよーってもういない!?ー」




***


いつもと同じか少し早いくらいに学校につく



おっとすまない、自己紹介を忘れていたよ。

俺の名前は藤崎しゅう

ここ低反発高校に在籍しているいたってどこにでもいる高校1年生。

成績は普通で、クラスでも普通、そして何より青春アミーゴ中ー

みんなも青春してる~?

おっと悪いねー読者の諸君、声かけられそうだから後にしてくれる?

「おはよー」

「おはよーございます」

校舎玄関で挨拶をしている生徒会だ

俺クラスになると相手とどのくらいの距離で挨拶していいか、わからなくなっちゃうんだよねー

俺はRPGのコマンドバトル感覚でその生徒会を真正面から迎え撃つ、

俺の呪文(おはようございます)の射程距離は半径1メートル以内

MP的にも、メンタル的にも、一回打つのが精いっぱいという状態だ。

俺は全神経を声帯に集中させる、呪文発動まで3......2.....1...今だ!

「おおお、おはようございます」

俺は何とか呪文の詠唱に成功。しかし!俺はRPGでは基本中の基本、敵のロックオンを忘れてしまい、全体攻撃になってしまう

「おはよー」

「おはよーございます!」

「おはー」

生徒会による集中攻撃だったが、運よく俺のHPゲージは半分の所で止まっている。

助かったラッキー

しかしここで油断してはならない、ボス戦の始まりだ。

生徒会の集団のちょい後方、俺から見るとほとんど正面にいる女子生徒

二年生ながら生徒会長を務めている学園一のアイドル桜麻衣先輩。

サイズは下からH85W62B94 茶髪でロング、ナチュラルなメイクにより、可愛さに魅力がかかっている、これに性格もいいと来た。 なるほどこりゃーアイドルですわー俺じゃなきゃ見とれちゃうねー。

と、そんな彼女はなぜか顔を赤らめこちらをチラチラ見ている

なーにこーれーウフフ俺だよね俺見てるよねこれ完全にー

お決まりの勘違いパターンじゃないよねーラノベじゃあるまい

「あのーええと、たしか一年の藤崎君だよね」

うひょーー名前覚えてくれてるのうれすぃ

「あ、はいそうです藤崎です。えっとそのおはよーございます」

「おはよー」

おれは挨拶をし、立ち去ろうとするとそれを防ぐかのように回り込んでくる先輩。

なにーまだあるのーこれ長期戦ー


「おわわっと!?」

先輩が変な声を上げつまずき俺のほうへ倒れこんでくる

先輩はそのまま俺の首に腕をかけ俺のほうへ顔を寄せる

「先輩なにしてんすか、急に!?」

何々この超展開ーもう持ち物ボックス一杯でアイテム交換してじゃないと入らないんですけどー

そして先輩は俺の耳へと顔を傾ける、なにこれエロい。

「ズボンのチャック空いてるよ」

その言葉にただただ呆然とする俺、先輩はいつの間にか姿を消していた

どうやら俺はここらでゲームオーバーみたいだ。グッバイ青春


その後俺は一度も席を立つことなく帰宅した  という。


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チュートリアルにしか出てこない俺が伝説の勇者になるまでの物語 @syuuto1213

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