十代から二十代へ 成長と卒業の物語

 バンドものにまったく興味のない私でも楽しめました。こんな私でも知ってるバンド名曲名が多かったです。

 インパクトのある展開やキャラクターが登場するわけではありません。
 等身大の人間ドラマです。描写が丁寧で主人公の心情も細やかに綴られているので、寄り添いながら読み進めていけます。

 このしっくり感はまさしく文芸書を読んでいるかのよう。落ち着いて読書したと満足できる作品です。