カント嬢
毎朝、同じ道を自転車で通るたびに、眼鏡をかけた地味な女の人とすれちがう。
いつもより五分遅く家を出ると、長い一本道の途中で会う。
普通に出ると、その道の先にある高架下のあたりで姿を見る。
五分早く出勤すると、高架下を越えた、線路沿いの道で視線が合う。
ある日、めずらしく早く目が覚めたので、常より十分早く会社へ向かった。
途中、線路沿いを自転車で進んでいると、横道から、くだんの女性が出てきた。
横道を見ると、袋小路で、三方は枝葉の密集した生垣となっていた。
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