第2章 修理屋の青年とドレーテ1


またあの景色か、とフレイは夢の中で自分の意識があるのを感じた。




眩しいほどに綺麗な空。


自分以外に誰もいない空間。



風も吹かない程に静かで、あるのは眼前に広がる湖。

その真ん中から、天を貫くように聳える大樹。



一体この夢に何の意味があるのか。




幾度となく思案し、どこか現実にある景色なのかと、あらゆる文献を調べたが、何も手掛かりになるものは無かった。




繰り返し見る、いつもと同じ、その夢。





ーーー「あなたも、同じ。」






ただ、その細く、掠れた高い声を聞くのは初めての事だった。



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竜國の魔女の声 トギひさか @togi001

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