第3話 「母」になりたい
それから私は毎日、亡き生みの母であるマリア・バルバラさんに、問いかけました。
「あなたを慕う可愛い子どもたちをどう育てたら良いでしょう。私は何ができるでしょう」
そして、祈りました。祈っていると不思議と力が湧いてきて、天国からきっと生みの母が私を助けてくれる、そう思えたのです。
祈りは届きました。私たちは守れています。私は自然に、カールが沈んでいるときは、何となくわかるようになり、そんなときは、言葉をかけました。そのうちに、カールのほうから私のところに来て、嫌だったこと、悲しかったことをポツリと漏らすようになりました。少しずつ、お母さんらしくなれたように思います。
可愛いカール。私がカールを育てたというより、カールに私が育てられたようなものです。
次男坊カール 沓屋南実(クツヤナミ) @namikutsuya
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます