好きなもの（というかサブカル作品）を述べるだけのエッセイ

第４作品『弱キャラ友崎くん』

　「次のヒット作はこれだ！新作ラノベ総選挙2017」

の２位にも選ばれた、今話題のライトノベル作品。現在４巻既刊。

　話題というだけ読んでみて、やはり面白い。

　主人公、友崎はアタファミというフェ現状のオンライン対戦ゲーム界で一番のプレイ人口を擁しているゲームにおいて、レート日本一位であり、つまり日本最強オンラインゲーマーといっても差し支えない……筈。

　そんな最強ゲーマー友崎の人生に対する考えが、「人生はクソゲー」。理不尽で平等。人生強者だけが得をする。

　しかしアタファミのサシオフで関係を持つことになったクラスメイトで学園中の人気者パーフェクト美少女、日南葵（ひなみあおい）に「人生はシンプルなルールだけが組み合わさって出来た美しい構造をした神ゲー」だと言われ、「人生というゲームに本気で向き合え！」と言われる。

　それに感化され、自称人生攻略に長けた人生攻略サイト、日南と共に人生攻略を目指す話。

　どことなく似た作品として、「やはり俺の青春ラブコメがまちがっている」を思い出す。

　作風やキャラ、ストーリーが似ているという訳ではなく、人間の感情をや心の動きを細微に描写し、それがリアル、しかも上手くストーリーに絡められている。クラスのトップカーストの奴の行動や発言、「空気」に関する考察、人間性、共感出来ることばかりです。

　ゲーマーらしく、ゲームにも上手く例えられていて面白い。人間の心による行動さえも、ゲームのように攻略していく。まさに、人生はゲームです。

　人生攻略の為にリア充を目指す内、様々な人と出会って変化していく主人公に好感が持てます。

　しかも、度々失敗する姿、でもそこから諦めずにゲームを続ける姿には共感というか、憧れというか。なんか頑張れば俺らも人生楽しくなるんじゃね、と期待は持てます。

　あとは人生においては、負け組でもゲーム界においては最強というギャップも中々彼の魅力です。ギャップ萌ってやつですね、いや違うな。

　何でも完璧、トップの座を手にするパーフェクトヒロインである日南葵も唯一勝てないと憧れているところもまた良い。

　主人公が成長していく姿にはカタルシスを感じることは出来ますが、最新刊では少し最後が不穏に。モヤモヤとした終わり方をしました。続きが気になる。

　とりあえず、ラノベファンなら読んでみて損はないということを伝えたい一作。