みんなの戦争
他人と違う感覚を抱えて生きる人間が天才なら、自分はかなり天才だと思う。もちろんそんなことに価値はない。どんなに優れた竹槍だろうとAK-47に勝ち目はない。現代戦争じゃそんなもの使えないよって言われても、他に武器はないんだからどうしようもないだろ。竹槍構えて走り出す。馬鹿だと笑って銃殺してくれ。
小さい頃、学校が爆破されればいいと思っていた。大人になっても戦争が起きればいいとぼんやりと願っている。変われないのはいつになっても酸素が足りないからさ。ガスマスクつけて行進する現代人の群れにとびこんで、ほら、ガスマスクつけて呼吸をしよう。だけどそうやって本当がわからなくなった中で吐いた息はとても嘘くさい。
ひそやかに戦争は始まっている。いつかガスマスクを捨て素顔のまま突撃する日がくるよ。そのときが竹槍の出番さ。ありったけの力をこめて風穴あけてやろう。
夜明け前が最も暗い。甘ったるい缶コーヒーを飲みながら僕ら朝焼けを待っている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます