かぜなきうたふ

風が鳴く

 風が泣く

  風が哭く


 甲高き声で

雫なくとも

  声の限り


風は啼く

 風は哭く


翼を翻し

 己を斬りつけながら


風哭いて

 風泣いて

  風和いで


君の傷が癒えたなら

 僕が君を迎えに行こう


君の翼が

誰も傷つけることのない


 心静かな空の彼方へ


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創作詩集「籠ノ鳥」 朱鳥 蒼樹 @Soju_Akamitori

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