#303 銃もウェールフープも似合わない


 気絶した二人を安全なところにまで運んでから、俺とレフィはフィールドの様子を観察していた。未だに戦いは続いているが、大幅に数は減っているようだった。


"Lefhistiレフィ, qate fudiurmel第二の行動は es harmieどうする."

"Merえっと...... Edixa mi nivそれについては私も tisod mels la lex考えてなかったんですけど......"


 やり取りをしているうちにがさっとした音が聞こえてきた。背後の森からだった。二人共、仲良く同時に後ろを向くことになっった。


"Edixa co xel fhasfa何か見えたか?"

"Nivいえ, paでも edixa miss senost何か聞こえました fhasfa jaよね?"

"Jaああ."


 背後を暫く警戒しているとまた枝葉が擦れ合うような音が聞こえた。そして、茂みの中から出てきたのは一匹の灰色の毛をした猫だった。レフィはそれに目を輝かせながら近づく。


"Ers jul……な kivujuctor ja……ですよ, xatvasti先輩!"

"Arあぁ......"


 多分、猫のことを言っているのだろうか。レフィは嬉々とした表情で猫に近づき、撫でてやっていた。やけに人懐っこい猫だと思った。人に飼われているのだろうか。しかし、魔術乱闘のためのスペースの中で猫を飼うような人間が居るのだろうか。危害を与えたくないなら、普通に学園で飼うはずだ。そうではないなら、ここに居る理由は――

 俺はレフィの方に手を伸ばして叫んだ。


"Lern離れろ!"


 彼女がこちらに振り向いた瞬間、猫の体は風船のように瞬時に膨張した。表面にニスでも塗られたかのような光沢を帯びた猫風船は膨らんだと思ったその時、爆発した。

 爆風で近くの木に叩きつけられた。高音の耳鳴りの後に耳の痛みが感じられた。すべての音がイヤーマフを付けているように聞こえる。腰が抜けて立ち上がりづらいのを無理やり足を立てて、立ち上がった。まがいもない敵襲だった。


"Lefhistiレフィ! Co es vynut大丈夫か!?"


 爆煙の中に身を引きながら呼び掛ける。答えはない。


「クソッ、罠だ……!」


 一歩ずつ草を踏む音が聞こえてくる。こちらに近づいてくるその正体は忘れることもない。アレス・シャリヤであった。ペアらしき男子生徒は彼女の背後で高みの見物のようにこちらを見ていた。


"Virlarteust las記憶がない者と zu ilyr tuaner一年生のlenerfergerペアなんて ad 1te inistelteこんなもの es xale fqaよね."


 手はこちらに翳されている。今逃げたとしてもウェールフープの性質上、相手の攻撃を避けることはできないだろう。

 勝利を確信したシャリヤはゆっくりとこちらに距離を詰めてくる。


"Cene co at ysevこれであなたも elx josxeerl fal……することを no'd iulo捨てられるでしょう. Mi es niv私はあなたの plelajnefためには……じゃ fua coなかった."


 立ち尽くす俺の前でシャリヤはこちらを嘲るような笑みを一瞬見せたかと思えば、キッとこちらを睨みつけた。


"Lecu lusus終わりにしましょう."


 残酷にも聴こえるその声に俺は笑っていた。シャリヤもその背後のペアの男子生徒も目を見開いてそれに驚きの表情を見せる。俺はそれに口角を上げずには居られなかった。


「残念だったな」


 右手を伸ばして合図を出す、その先に居たのは――無傷のレフィだった。

 何の幸運か、彼女は爆発から身を守って潜んでいたのである。それに最初に気づいたのは高みの見物をキメていたシャリヤのペアであった。


"La lex eしまっ――"


 足元での爆破に耐えきれず男子生徒は吹き飛ばされる。木に打ち付けられた彼は気を失って地面に突っ伏した。

 異常に気づいたシャリヤはレフィに攻撃方向を変えようとする。その瞬間、俺は銃口を彼女の胸に突きつけた。


「シャリヤ、やっぱり君は戦いには向いていない」


 乾いた銃声が鳴り響く、だが血などが吹き出すわけではない。シャリヤは静かに気絶してその場に倒れ込んだ。


「銃もウェールフープも、似合わないんだ」


 きっとこのウェールフープによるダメージは身体にダメージを与えるのではなく、ケートニアー特有の機構――MPのようなものだろうか――にダメージを与えているだけなのだろう。それでも、大切な人を痛めつけていることには変わらなかった。心が痛かったが、そうでもしなければ記憶を思い出すこともできないはずだ。

 レフィは周囲の安全を確認しながら仕留めた二人の様子を見下すように見ていた。


"Fqa esこれがランク 1te elme一位なんです? Ers panio le……よりも…… desnux jaですね!"


 良くわからないことを言っているレフィを横目に俺はシャリヤの方に近づいていく。本当に体に傷が付いていないのか、抱き上げて確認する。そんな俺をレフィは怪訝そうに見てきた。


"Lefhistiレフィ, cene miss celes彼女を今起こす peno xelerl ci'itことはできる fal noのか?"

"Haはい? Harmie seleneなんで倒した人を co celes penoわざわざ起こす xelerl veleser必要がある tysnenoんですか?"


 レフィをじっと見つめると彼女は恥ずかしそうに視線を逸らしながら、ため息をついた。


"Celespacon ja……ですね......"


 レフィは俺が抱き上げたシャリヤの首筋に触れて、何かを念じるように目をつむった。パチンというスパークのような音とともにシャリヤは息を吹き返したように荒い呼吸とともに目を開いた。

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