五十四日目

#290 そんなに声を荒げてどうしたんですか?


「ぐへあっ!?」


 その日の起床はそんな奇声を伴いながらのものだった。

 経緯を考える。俺は昨日、レフィが落ち着くのを待って、そのまま寮の自室に帰ったんだった。そのまま熟睡してしまったらしい。

 そして、今。目の前には自分の上に乗っかっている少女が居た。正座を崩したような座り方だ。馬乗りではなかったことに不思議な安心感を得られた。

 彼女の桃色のツインテールが振れて、蒼い瞳がこちらの様子を伺っている。そうだ、この娘の部屋は真横で、合鍵を持っているんだった。


"Xatvasti先輩, edixa mi letix私、行きたいところ elx selene tydiestalが出来たんですよ. Co qune laどこか分か lex molalりますか?"

"Harmoeどこだ? Lirsというか, shrlo co edzun俺の上から降りて mi ler plax jaくれないかな, viojeffekhestiお姉さん."

"Lerssergalastan io学園内に dytysn…… lersene'dお菓子の diepoj……が veles fasripiet開館したんですよ."

"Fhurはあ......"


 レフィは全く話を聞いてくれる様子がなかった。目をキラキラさせながら話す様子は可愛いが、力説する度に彼女の体重が腹に食い込んで、「ぐえっ……」となる。そろそろ降りて欲しい。マジで。


"Mi firlex分かったよ. Fua tydiesto行くためにさ, fal panqaまずは, edzun mi ler俺から降りて......"

"Fal cirla es本当ですか!? Cene mi tydiest私が先輩と lersene'dお菓子の diepoja'l……へ xatva'tj行けるんですね!?"

「ぐぇっ…… Jaああ, edixaそう ぐぇつっ…… mi lkurf言った ぐげっ…… xale la lexはずだ!"

"Harmie coなんでそう声を lkurf fal荒げて言 ytarta xale la lexうんですか, xatvasti先輩?"

"EDZUN降 り ろ......!"


 起き上がって、レフィの脇を持ち上げる。体格が小さいことからも彼女は軽々しく持ち上がった。"hjawひゃん!"と驚きの声を上げる彼女をベッド脇へと無理やり下ろす。脇を押さえながら、彼女は忌々しげにこちらを見上げていた。


"Malそれじゃあ, mi furnkie着替えるから xalurmerl gelx部屋の外で shrlo mili待っていて eski snutok plaxくれないか?"

"Joppえっと......?"

"Selene coなにか言い lkurf etたいことでも?"


 レフィは首を振って、素直に部屋の外へと出ていった。俺は掛けてあった制服をとって着た。今の自分にとって服といえば、これ以外にない。正確に言えば、同じ制服が5つもワードローブの中に入っていたというのが正しいだろう。過去の「オレ」はどうやら着るものに無頓着だったようだ。そこだけは共感が持てそうで安心した。安心して良いものかは分からないが。


 レフィに案内してもらったのはポップな駄菓子屋のような場所だった。小袋に入ったお菓子やスイーツが並んでいる。それを見ながら歓談しているのは殆どが女子生徒だった。レフィが言っていた"diepojディェポイ"というのは、恐らく「店」を表す名詞だったのだろう。"velesヴェレス fasripietファスリピェト"で「開店する」が表せるのなら文脈的に"dytysnデュテュスン"は「新しい」を表す単語と見ていいはずだ。

 レフィは店の中を覗き込むように見てから、こちらに振り向いた。


"Xatvasti先輩, harmie co lirfお菓子の中だったら faller lerseness何が好きですか?"

"Merえっと...... Mi knloan niv俺はあまり多く loler lersene pa菓子は食べないけれど mi lirf baneバネクリャナショklianashoなら好きだよ."

"Mi firlexわかりました! Malそれじゃあ, mi dosytirlst ja私……しますね!"


 答える間もなく、彼女はバタバタと店内に行ってしまった。待っている間、ペールトーンなインテリアの店を見つめるだけの時間が続いた。女子生徒たちの怪訝なものを見るような視線が痛いのを我慢しながら待つこと数分後、レフィは両手に一杯の袋を携えて帰ってきた。


"Ers loler ja多いなあ......"

"Edixa mi dosyt……なお菓子を sxe lersene ja……してきましたよ, xatvasti先輩!"


 レフィは自慢するように袋をこちらに差し出してきた。"dosytドズュト"は彼女が行く前に言っていた"dosytirlstドズュティールスト"に良く似ている。「買う」という意味なのだろうが"-(i)rlst"には何か意味があるのだろうか?

 袋の中身を見ると、様々な菓子が入っていた。バネクリャナショとパッケージに書かれたものだけでなく、ウォルツァスカやカスクなどどこかで聞いたことがあるようなものも入っていた。


"Lecu miss bales……しましょう, xatvasti先輩!"


 レフィは袋を俺に渡しながら、店の近くのテーブル席を指し示した。どうやら、イートインスペース的なところがあるようだ。

 しかし、その前に一つ訊いておきたい疑問があった。


"Lirsところで, cene mi一つ訊い nun panqaてもいいか?"

"Jaはい, Ers harmie何でしょう?"

"Harmoeいつから俺たちは miss lersse勉強をするんだ?"


 教室の棟の方を指差しながら言う。本当は「いつから授業が始まるのか?」と訊きたかった。しかし、「授業」という単語が分からず、"lersseil勉強するとき"というくらいならこういった方が通じるだろうと思ってこういってみた。

 レフィは俺が指差した先を見つめて、少し悩んでいたが少ししてから口を開いた。


"Selene co nun先輩は……について mels ininolilo訊きたいんですか?"

"La lex esそれって lersseo fal特定の部屋で snutokastan勉強することなのか?"

"Merえっと...... Ers melen……ですね. La lex esそれは勉強 niv lersseoすることじゃ. Ers lersseilなくて勉強する時です."

"Hmふむ......"


 説明からしてみれば、"ininoliloイニノリロ"という単語は「授業」というより、「授業時間」を指しているように思える。となってくると、"melenメレン"は「近い」という意味だろうか?

 レフィは納得のため息を聴きながら、少し不審そうな表情をした。


"No io ininolilo今は授業時間は mol niv cun無いんですよ lernniejodalsto……が es kalzanen……ですから. Lirsそれよりも, lecu miss bales……しましょう!"


 そういって、レフィは俺の腕をとってイートインスペースの方へと引っ張っていった。

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