#287 106番目だなんてはっきり言えませんよ……


 昼食の時間だけあって食堂には多くの生徒が集まっていた。相変わらず注文のシステムが分からず、レフィと同じものを頼んで適当な座席に座っていた。喧騒の中で昼食を食みながら、周りの様子を観察していた。今日のメニューは肉を挟んだフラットブレッドらしい。以前、フィアンシャで供されたものに似ているがソースが少し違う気がする。

 食堂には一際目立って騒がしくなっているテーブルがあった。人と人の間から見えるのはシャリヤの姿だった。生徒たちに囲まれて歓談している彼女の姿を見ていると微妙な心境になってくる。それに奇妙なのはその隣に座る男子生徒だった。他の生徒たちは立ったりしてシャリヤとある程度の距離ソーシャルディスタンスを保っているにも関わらず、そいつだけはシャリヤの真横に座っていた。銀髪の短髪でサッパリとした目つきは好青年に見える。しかし。

 けしからん、俺以外の、男が、彼女の、隣に、座っているとは、

 何、たる、こと、か。


"Lefhistiレ゛フ゛ィ゛......"

"Ajえっ! Wawわっ!"


 無意識に声にドス黒さが乗っかっていたのか、いきなり呼びかけられたレフィは手元のフラットブレッドを落としかけていた。彼女はもう片方の手で持ち直して、恐る恐るという様子でこちらに顔を向けた。


"M, mi esわ、私は何も niv ny vynut悪いことはしていま fhasfa'iせんよ? Harmie coなんでそんな sties xale la風に私を lex i mi'i呼ぶんですか!?"

"Harmae es si'sアレス・シャリヤと zu perne ales共に座っている.xalija'tj奴は誰か. Selene mi知りたい qune la lex lapだけだが. Harmie coどうか ydicel miしたか?"


 シャリヤのテーブルの方を指差してレフィに指し示す。歓談していたシャリヤの視線が一瞬こちらを向いて、何もなかったかのように話に戻っていった。そんな彼女の無関心に心が傷んだ。

 レフィは"Arああ......"と物知り顔で呟くとフラットブレッドを一口啄んでから、話し始めた。


"Mmもぐもぐ...... Si es 彼はvirlarteustアレス・シャリヤ fon ales.xalijaパートナーです ja, xatvasti先輩."

"Lkurf niv fal食べながら喋らな knloanil plaxいでくださいな, viojeffekhestiお姉さん......"

"Joppおっと! Naceごめんなさい."


 レフィは手元の飲み物を飲んで、一つ咳払いをした。話を戻すために昨日のレフィの誤解を思い出しつつ、話を合わせてみよう。


"Malそれで? Zuつまり, fi mi elm彼女と戦う ciなら, elm niss彼らと戦うことになるのか?"

"Jaええ, Niss g'es彼らはパートナー virlarteustですからね, qa'd larta二人から ler panqa一人に isなります. Niss es panqa彼らは一つです."

"Firlexなるほどな,"


 なるほど、ではない。最悪な状態だ。シャリヤが俺以外とペアを組んでいるだと? 許せるはずがない。どうしてそういうことになる。

 憤りがどうしようもない行き止まりにぶち当たったところで、昨日のシャルの言葉を思い出す。チートラブコメの達成は異世界に来た時の当初の目標であった。それをシャルは実現しようとしたのだ。それを障害するシャリヤと俺との間の人間関係は綺麗サッパリ別のものに入れ替わっているということだ。忌々しい。なんて勝手なことをしてくれたんだ。

 舌打ちが自然に出そうになったところで、レフィが俺の顔を覗き込んできた。


"Paでも, niss es set彼らはとても sneiet ja強いんですよ. Harmie co彼らを倒すため tisod melsの他の方法を ete'd surul考えてる fua tysneno nissんですよね?"

"Ete'd surulusti他の方法? Edixa mi tisod俺は1つ目の方法 niv mels panqateも考えてない surulだが......"

"Merえぇ, malじゃあ nestile'd eso昨日のあれは e'it es harmie何だったんですか?"

"Arああ...... Merえっと......"


 怪訝そうな視線がこちらをじっと見ている。そうだ、確かに昨日のあれはレフィにとっては俺がシャリヤを倒すための作戦になっていたはずだった。


"Mi gennitekそれは忘れ mels la lexてたんだよ...... ahahaあははぁ......"

"Lior co plax……してくださいよ, xatvasti先輩!"


 レフィは俺の背中を叩きながら、勢いづけるように言った。どうやらあまり気にしていないようだ。背中がひりひりするがまあ良しとする。


"Niss es set sneiet彼らはとても強い. Edixa co lkurfって言ってたが la lex melx seleneそれに関して mi senost leもうちょっと loler iulo mels詳しいことが知り la lexたい."

"Jaはい, nisse'd彼ら virlarteustu'dペアの elme es……は 1te第一番目です. Cene la lexそれだけでも lap io nisse'd彼らの強さが sneieto veles推し量れる quneoものです."

"Firlexなるほど, Misse'd俺達の virlarteustu'dペアの elme es……は harmie何だ?"


 "elmeエルメ"の意味が分かっていなかったが、その単語を使って問い返してみる。さすがに分からない言葉をオウム返しにするだけでは一ヶ月以上リパライン語を使っている転生者としては芸に欠ける。こうして話を進めながら、分かることだってあるはずだ。

 そう思って言ってみたものの、レフィは少し微妙な顔をしていた。


"106te elme es106番目の……です."

"Firlexそうか,"


 数値の違いからして、恐らく何らかのランキングシステムでも存在しているのだろう。"elmeエルメ"はそうなると「順位、ランク」のような意味なのだろう。

 レフィは興ざめに思ったのか、ため息を付いた。さっきまでの威勢はどこに行ったのだろう。俺は手元のフラットブレッドに齧りつきながら、この先どうすべきかを考えていた。

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