丗日目

#142 ぼーっとしていた


―フェーユ・シェユ トレディーナ 党学校


 私は学校で音楽の授業を受けていた。今日の授業スケジュールではこれが終われば昼食休憩の時間が入る。この音楽の授業では、どうやら皆同じ楽器を使わなければならないというわけではないらしく、私とエレーナは楽器を選択しようとしていたところだった。


"Ci lirferren彼女本 le loler blensa当に人気 ja ti?"

"Jaそうね."


 隣のエレーナが遠くを見るような目で教室のざわめきを見ていた。

 教室の隅で他の生徒たちに囲まれていたのは、あの部屋に一緒に住み着くことになったカリアホという少女であった。

 今日彼女がはじめて教室に現れて、リパライン語が通じないという話は先生から皆に伝えられていた。このクラスにはあまりリパライン語を話すのが苦手という人間が居ないからか、カリアホのような人間が特別に見えるのか、いつの間にか常に彼女の周りには多くのクラスメイトが集まるようになっていた。


"Lipalainリパライン語の fagrigeciovernerfe母語話者じゃない blensa子が es juluftieそんなに xale fgir men ti珍しいかしら?"

"Fal inistiltestan'dこのクラスの lartass tisod人なら eso juluftie珍しく思うんじゃない."


 私の問にエレーナがそれらしい返答をしている。カリアホの方を見ると、琴のような弦楽器を選んでいたようでそれを持って特異な雰囲気を感じ取っているようであった。


"Lirsそれで, ci klie lerj結局彼女は harmue何処から来たの? Jumili'a xiciユミリアさん lkurf harmieはなんて?"

"Ci jostol詳しいことは niv la rotist教えてくれなかった。. Ci anknish彼女は難民 klie fqa melxとしてここに来て jol jumili'aユミリアさん xici lusはそれを戦争に利用 la lex fua elmしてようとしている. Edixa ci stales彼女はシェルケンに xelken'c ly mal関係していて jumili'a xiciユミリアさんが lkurf ny la lex.言うには Fua tysneno「反革命の中核 fentexoler'd sysitたるシェルケン l'es xelken打倒のため、, ci elx deliu彼女にはここに mol fal fqa居てもらう」って."


 エレーナは私の答えを聞いて難しそうな表情で、目の前にある楽器を撫でながら見つめていた。

 あの子が家に連れてこられた後、ユミリアから一応の説明を受けた。何処かの国の王侯貴族で、リパライン語も話せないが国内情勢の悪化の原因をシェルケンであると突き止め、連邦に直談判をしてきたということまでは知っている。でも、地上に王様が統治する国なんて残っていただろうか。疑問が残ったが、それ以上はユミリアは教えてくれなかったのだった。

 他のクラスメイトにそんなことを言ってもしょうがないし、私が発端に彼女が他のクラスメイトから避けられるようになってしまったらどうすれば良いのか分からなくなってしまう。よく考えてみればあまりにも事が混乱していないだろうか。ユミリアが政府関係の人間にカリアホを任せないのも謎だ。翠と私の目の前には、何か大きな間違いが横行しているような気がした。


"Mercうーん, ci qune niv彼女はリパライン語が lineparine jaわからないんでしょ? Hame coどうやって彼女の josnusnon xel ci面倒を見てるのよ?"

"Lirs, miそれは――"


 言いかけて止める。弦の響く音が聞こえた。一つ、また一つ聞いたこともない音色が聞こえてくる。教室で話していた他のクラスメイトは黙ってそれに聞き入っていた。

 長髪の黒髪女子、カリアホの手は目の前にあるラネーメ琴を撫でるように弾いていた。彼女の弾く琴から流れる音色はリパラオネの風味ともラネーメの風味とも合わなかった。リナエスト人は……その民族音楽がどんなものかはあまり知らないが、多分ラネーメに似たようなものだろう。とすると、彼女の民族音楽からは彼女が本当に遠い異国の者なのだろうということを感じさせてきた。

 一通り弾き終わったのか、カリアホは深く息を吐いて琴を撫でた。そして、自分に集まっている視線に気づいて硬直し、恥ずかしそうに顔を赤らめる。


"Edixa miこんな音楽 senost niv聞いたこと niesnustan無いよ!"

"Co set tesylラネーメ琴 lot exeaを弾くのが coppcett ja得意なのね!"

"Klie misse'stうちの班に staleu来てxesainerle'c plaxくれよ!"


 カリアホはいつの間にか周りのクラスメイトに引っ張りだこにされていた。たじろぎながら笑顔を返すか、短いリパライン語で答えることしかできないようだった。それでもクラスメイトたちは彼女を自分の演奏グループから逃すまいとしていた。

 その様子を見ながら、私は何かよく分からない感情を抱いていた。違和感とも言い難く、ネガティブな感情でもない。ポジティブな感情でもなく、それが正常に感じるわけでもなかった。頭が上手く働いていない気がする。そこで起きている感情を自分の心に共鳴させるのではなく、起きていることを記号的に頭に受け入れるだけ。


"Xalijastiシャリヤ?"


 我に返る。

 私の呆けた様子を見ていたであろうエレーナは、こちらを見ながら心配そうな顔をしていた。その顔にはなにか起こってはならなそうなことを危惧するような、そんな心配がこもっていた。


"Elajarnerfen大丈夫よ."


 エレーナはその言葉を聞いて、少し怪訝そうな顔をした。

 自分で言っていて、何が大丈夫なのかよく分からなかった。多分、エレーナに答えたのではなくて、この異様な感情を感じている自分に対して言い聞かせているのかもしれない。

 だから、エレーナの目を見て、ちゃんと言った。


"Edixu mi tlest彼女が琴を mi celx edixaとても上手く set tesyl lot弾くものだから exea lia ci'sぼーっとしてたわ."


 エレーナの表情は少し柔いだ。

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