#139 Viojを理解する
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xal 12 julupia
kladi'a 11 julupia
lirca 10 julupia
lavyrl 12 annia
xkardz 11 annia
falkac 10 annia
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インリニアがそれぞれの名前をペンで指しながら説明する。とりあえず理解できたことは、"
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インリニアは説明を続けていた。名前を言うたびにリストの横に書いてあった"
つまり、これらの単語の区別は"julupia"と"annia"で分けられているようだ。"viojaph"は年齢に関わらず"annia"のきょうだい、"viojakh"は同じく年齢に関わらず"julupia"のきょうだいを指しているらしい。多分"julupia"と"annia"は性別を表すのだろうが、どっちがどっちか分からない。
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言われたほうのインリニアはそんなことも分からないのかという雰囲気で可笑しそうに苦笑した。
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ふむ。
インリニアは女の子に見えるが、それで"julupia"を「女性」と捉えるのは性急だろう。もしかしたら、見た目は女の子だが、生物学的性別は男かもしれない。ただ、この点については自分が"annia"と呼ばれていることを考えれば、自分が男性であることは自明なので多分インリニアを指す"julupia"は「女性」で、翠を指す"annia"は「男性」を指すのだろう。
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返答すると、インリニアは屈託のない笑顔で頷いてくれた。
つまり、"viojaph"は男性のきょうだいを指し、"viojakh"は女性のきょうだいを指すということになる。"viojeffe"は年上のきょうだいを指し、"viojunsar"は年下のきょうだいを指す。これらの単語は"vioj"から派生しているということは男性を表す語尾"-ph", 女性を表す語尾"-kh", 年上を表す語尾"-effe", 年下を表す語尾"-unsar"が分離できる。表にあった"viojeffeph", "viojunsarph", "viojeffekh", "viojunsarkh"も分解すれば、それぞれが「はらから-年上-男性」=「兄」、「はらから-年下-男性」=「弟」、「はらから-年上-女性」=「姉」、「はらから-年下-女性」=「妹」であることが分かる。
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いきなり名前を呼ばれたカリアホは、暖かなテラスでうとうとしているところをはっとして"
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"naa'ra fon hata"という言葉を聴いた時に、カリアホは興味深そうにインリニアに目を向けた。
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インリニアに諭されながら、一つ疑問に残るところがあった。"fqa'd unde io mol niv."とはどういう意味なのだろうか。単純に訳すなら「この世界には存在しない」ということになるが、それではこの異世界の住民が自由に異世界に干渉しているように聞こえてくる。それはそれで面白そうな話だが、今まで見てきた世界の雰囲気的にそう言ったことは現実的ではなさそうに思える。「遠い異国」というところが、適当な落としどころだろう。
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インリニアはいきなり立ち上がって、そう言った。腕時計を見てから、またこちらに手を振った。
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翠がそうかえすと、インリニアはこちらを背にして大通りの方に戻っていこうとした。その瞬間、隣にいたカリアホが立ち上がる。
"
カリアホの声はインリニアを呼び止めるようであった。インリニアは立ち止まっていたが、振り返らなかった。
"
カリアホは何かを訴えるかのように訊いていた。言葉は何も理解できないが、口調からその訴えの強さが感じられる。カリアホの長い黒髪が広場に吹く風で少し揺れた。
"......"
インリニアは申し訳なさそうに頭を下げた。それが彼女にとっての精一杯の返答であったかのように、一切後ろを振り返らずにそのまま去ってしまった。
立ち尽くすカリアホは何か異様なものを見てしまったかのような表情で立ち尽くしていた。
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