この世の中、物騒だな…

ゆるる6

第1話

((set open))

シュツッ


「うーん、また不倫疑惑かぁ、何でそんなことするかなぁ。」

トットッ

「ろくなニュースないな…不倫とか浮気とかバレるならやるなよ…」

トットッ

シュシッ


はぁ…今日テストかぁ。やる気出ないなぁ


「やっべ、遅刻する!!」

あ、朝ごはんは…か、カレー?

「いらない!!冷蔵庫入れといて!!」

「はぁ?ちゃんと食べなよ!!ちょっ、ちょっとーーいってらっしゃーーい!」

「あーーいってきまーーーーす!」

おぉぉぉぉぉおおお全速力ぅぅぅうううう………しぬ…

「はぁはぁはぁ、せ、はぁ、せーふ?」

「アウトだ。朝読終わったら職員室来い」

「ぬぁぁぁあ…」

ドサッ

やってもうた…五分遅刻か…

五分くらいいいだろもう!!!!

『良くない、絶対来いよ』

「( ゚д゚)ハッ!」

忘れてたぁ………

もう大丈夫か。気抜いたらすぐ聞かれるんだから、教師とかタチ悪すぎ。


…きかれてないよな。よかった。


読書の本は、…ありません。ちーん

寝よ

今日寝てないんだよなぁ







「ぉぃ。おい、おいっ!起きろ!」

「ふぁ?」

「ふぁ?じゃない。なんで職員室来なかったんだ?喧嘩売ってんのか?^^*」

「え、今何時………はぁ?!なんでみんな起こしてくれなかったの!?」


カリカリスーカリカリ

スーガリガリガリスーガリ


なんか、1人俺と同類がいるけど、皆勉強か…。

「あと五分後にテストだ。話は終わったあとに聞いてやろう。せいぜい面白い言い訳を聞かせてくれ」

あー、怒ってるー

「いや、寝てしまったことは言い訳できないっていうか、もはやしょうがないって言うか自然現____」

「後で聞こう」

はーい



「では問題用紙、解答用紙を配ります、表にしないように。」

キーンコーンカーンコーン

「では、初め」

パラパラシャッシャッ


……………なんだこれは

こんなの、これ以上計算のしようがないじゃないか。これをどうすればいいって言うんだ。いじめか、いじめなのか。でも、俺は立ち向かう。悪魔と戦う勇者のように!!

「wwww」

まって、妄想が激しいw中ニ病みたいになってるからやめてww

「そこ!何笑ってるの集中しなさい」

はい、すみません


とりあえず

((set open))

シュツッ

ほうほう…なるほど、これを分解すれば解けると。

分けて解くのだね。

…ん、メッセージ。愛莉からか、

『テストどう?これ見てるってことは相変わらずカンニングしてるのね!乙!』

うるさい。分かってるくせにいちいち送ってくるあたりがドSだ。



キーンコーンカーンコーン

「おわっ…た…。なんとか全部かけたぁぁ!」

【?!?!?!】

えっ?なんかめっちゃ見られてる。

ザワザワザワ

え?なに?

「ねぇ、あいつ全部書けたんだって。」

「有り得ない、私だって半分ちょっとまでしか行かなかったのに。」

「どーせ問題読まずに適当に埋めただけだろ」

「そりゃそっかw寝てたもんねw」


あー、なんか色々言われてるぅ。

職員室行かなきゃ。


タッタッタッ

ガラガラ

「失礼します。新井先生に呼ばれてきました。」

「よし、やっと来たな。」

「はい」

「で、まず、なんで遅刻したんだ?」

「ニュースを見ていました」

「…遅刻してまで見たいニュースがあったのか?」

「いえ、俺が調べたくなるニュースがなかったので探していました。」

「ほう、で、なんかいいもんは見つかったか?」

「不倫疑惑、浮気疑惑ばっかり、何も興味をそそるものはありませんでした。」

「そうか、それは残念だったな。それで、朝はなんで来なかったんだ?(^ω^)」

「…ご存知の通り寝ていたから、としか」

「絶対来いよって言ったよな?忘れたか?」

まずい

「いえ」

「約束は守るもんだよなぁ」

まずいぞ

「どうして寝たんだ?眠かったら担任の頼みを断っていいのか?」

ああぁ…めんどくさい

「ああ?めんどくさい?調子のんなよ」

「へっ?…」

アウトーーーーーーー

「はぁ、、俺この力使う気あんまねぇけど、お前さ、マジ心配だぜ?人の話くらい真面目に聞けよ。」

「…はい、すみませんでした。」

「あと、名前。教えろよ。違うだろ」

「え…?」

「____俺の名前は 森田 あきですよ( ̄∇ ̄)」

「ふーん…」

「では、失礼します」

「ああ」


俺の名前は森田あき。

俺は、人間であって人間ではない。言ってしまえば、悪魔の実の能力者だ。いや、全く違う。親は二人共人間だが、俺には普通の人間にはない能力がある。あのうるさい教師も俺と一緒だ。恐らく、世界にはもっとたくさん、能力を持った人がいるのだろう。

俺達は、一貫してテレパシーが使える。上級者になってくると相手の心まで読み取れるようになる。さっきは危なかった。使う気ないとか言いながらもあれだけ高性能にしてるなんて…。それを防ぐ術は、ただただ気をつけるだけ。

あの無数のモニターも俺の能力。ちなみにあの教師にはない。

能力を持つものには種族(?)みたいなものがあって、俺はメカリオスっていうやつらしい。賢そうな名前だろ?でも、種族の長が意味なくつけたんだって。愛莉もメカリオス。彼女は大学生で、俺の姉貴みたいな存在。俺にこの能力の使い方を教えてくれた人だ。でも、最近ちょっとウザイ。

種族はいっぱいあって正直覚えられない。でも、こいつらにあったら逃げろって言うのは愛莉から言われてる。

それは、ネクロミスト。違う種族を襲って行方不明にするらしい。会ったことないから実感わかないけど。

あと知ってるのは…それを抑えているジェリア。ジェリアは全種族の警察的存在。噂によると、飛べるらしい。


「ジェリアがよかったなぁ…」

「ジェリアって?」

「うわっ!!」

ガタッ

「なんだ、優馬かよ」

「いい反応するねぇあき。」

「やめろよ、心臓止まるかと思った」

「大丈夫、俺が蘇生してやる」

「いや、それは…殺される」

「wひどすぎwwで、ジェリアが良かったって?ジェリアってあのジェリア?」

「どのジェリアだよ。」

「空飛べるっていうあのジェリア。」

「え、お前なんか知ってんの?」

「知ってるも何も、俺も能力持ってるからね。」

「は?」

「え?」

「は、もう一回言って」

「知ってるも何も、俺も能力持ってるからね」

「え、もういっか」

「俺、能力者だよ。」

「は?」

「いい加減やめて?あきがメカリオスだってことは結構前から知ってたし、新井の事も知ってる。」

「え、なんで知ってんの」

「あきの脳内の蓋が空きすぎてて聞くつもりなくても思考が聞こえてくる。普通の人間よりも聞こえてくるよ」

「……えっ」

「つまり、あきは心ん中がだだ漏れってことだ。」

えー…なにそれ

「えー、なにそれ」

人間よりもできてないの俺

「そゆこと」

「聞くんじゃねえよオルァ」

「だから、聞こえてくるんだって普通に。そりゃあ新井にだってバレるよな」

「気をつけてるつもりなんだけどなぁ」

「…………? え、あきってそんなばかだったの?」

「え?なに?」

「気をつけてれば聞こえないと思ってる?」

違うの…?

「……あきさ、常に対話モードで心の中つぶやいてない?」

「……?」

「そりゃ聞こえてくるわけだわ。そんな事だったら気をつけても聞こえるはずだよな( ̄▽ ̄;)」

「対話モードとは?」

カチッ

「!?」

「今なにかならなかった?俺には聞こえてないけど」

「カチッって。」

「もう一回言ってみ」

「対話モード」

カツッ

「あ、カツッって」

「うん、それ。あきは人と話すモードでつぶやいてたの、つまりクラスのみんなにあきの妄想がさらけでるはずだったんだねw」

「はーーーーーーーー」

じゃあ、あの時のテストに笑ってたのって…………聞こえて

「そのへんはあきがやってたから、みんなには聞こえてないだろうね」

「やってたって?」

「気をつけてた。ってとこ。俺には聞こえたけどw俺は立ち向かう!!!悪魔と戦う勇者のように!!wwwww」

うぇぇぇえ……

「いや、モード解除しろよ。別に聞きたくないわあきの妄想なんて」

「モード」

カチッ

「あっ、モードでもいいんだ。」

「実際なんでもいいけどね、音がなれば。」

いいんかーい。

「ほんと何も知らないんだね。メカリオスの人は何やってるんだか…」

「あ、そう言えば優馬の種族は?」

「マスルト」

「誰だよ」

「いや、知っとけよ。」

「で、そちらの能力は?」

「あのさ、あき、それ、言っちゃダメだし、聞くと面倒だから。」

「え?メカリオスの能力は」

「あーーーーーーーーーーー!!!!!」

「ばか!?ばかなの??!!さっき言ったよね?」

なんでそんなキレるんだよ

「はぁ…絶対に言うなよ?口に出したらあきはここにはいられないからね。」

「お、おう…わかった。」

わかっ…た…?うん。なんか面倒くさそうだから分かりました。

「モードっモードっモードっ。ふふ」

「え、気持ちわる」

「……で、新井は何なの?」

「何なのって?」

「種族」

「ネクロミスト」

…ネクロミスト?なんだっけ、どっかで聞いた気が…

「ネクロミスト!!!??」

「うん、びっくりだよね」

「あ、あのネクロミスト!?」

「そう。あき声でかいかな、うるさい」

「あ、ごめん。で、それどうやって知ったの?向こう俺らのこと殺ろうとしてるんじゃ」

「聞いたら普通に教えてくれた」

「は?」

「ね、俺も最初聞いた時ビビったんだけど、ネクロミストだからって誰でも殺る訳じゃないんだって。で、ネクロミストで教師やってるやつなんてほとんど活動してないんだと」

「へ、へぇ…」

絶対嘘だ。あの、溢れ出る邪悪な感じ、夜な夜な人を襲っているに違いない。

「あの、とても中ニ感出してくれてるのは構わないんだけど、聞いてる側だと誤解を招く言い方だからやめてもらえる?」

「はっ!なぜ聞こえる!?」

「……www」何故かツボった

「モードっモードっモードっ。はい、何回でしょうか。」

「3回じゃん。」

…はーい。

「モード」

「モード」

「まぁ、新井担任になってから俺たちなんの被害にあってないから、いいんじゃね?」

「そうか。そーだな。」

「じゃあ、おやすみ」

「えっ?」

…あ、やばい。眠い…

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この世の中、物騒だな… ゆるる6 @yururu6

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