第2話

◇◇


「ローザ!」

「ハーロルト」

あれから二週間後、ローザを迎えに来たハーロルトはニコニコと笑みを浮かべた。

3年ぶりに会うハーロルトの姿を見て、前より逞しくなったと感じる。

ローザの記憶の中のハーロルトはラフな格好が多かったが、目の前にいる彼はスーツに身を包んでいる。そのせいか、ハーロルトが更に逞しく感じ、遠い存在のようにも感じさせられた。

「昔みたいにハルって呼んでよ」

ローザのよそよそしい態度に気付いたのか、困ったようにハーロルトは苦笑した。

「ハル。なんだかあなたが遠い存在のように感じるわ」

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塔の中で @migomo

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