第249話 賑やかなのはいいことだ?

 帰りの時点で既に賑やかだった。

 何せ9人で色々話しながらだ。

 しかもその途中、色々しょうもない事案を起こす。


「ロビーって強そうだな。攻撃魔法科にはいなかったけど」

「アイム魔法工学科デス。攻撃魔法使えません」


「でもその筋肉だろ、どう考えても強そうだ」

「マイ筋肉は農作業と工場仕事用デス」

「ロビーだったらは私の方がリトー強いです。イッシーキレ!」


 歩道に直径30センチ高さ3メートルの氷柱が出現。


「おいおい、邪魔だろうこれ」

「しょうがない」


 ルイスが何かを唱えると、氷柱が渦巻く風に飲まれて姿を消す。


「おお、流石ルイス先輩」

「あれ、ルイス今の魔法、熱を感じなかったか」


「少しは風以外の魔法も使えるようになった」

「やるですね。では私も新魔法をば」

「詩織止めてくれ。お前の魔法見ると自信が無くなる」


 こんな感じでガヤガヤと歩いていく。

 それでも5分も歩けばマンションの前だ。


「何か高そうなマンションですねー。足元の敷石まで高級感を主張してますです」

「香緒里先輩達の家で、学生会の拠点みたいなものだ。本当に驚くのはまだ先だ」


 ルイスはそう言って先導してエレベータに案内。

 最上階に上がって、掌紋認証で玄関ドアを開ける。


「おかえりなさい。今日は人数が多いから、お姉さん腕をふるっちゃったぞっ」

 今日の奈津希さんはお姉さんモードらしい。

 で、室内には予想より多い人数がいた。

 由香里姉、風遊美さん、奈津希さんは想定内。

 だが更に鈴懸台先輩と月見野先輩までいる。


「どうもどうも、専科だと今更研究会入るのも何だしね。またちょくちょく顔を出そうかと」

「大学3年からだとサークルも入りにくいですしね。授業も転入だとコマ数多くなるし他で遊べない分ここで一服するのもいいかなあと思いまして」


 おいおい、オールスターキャスト揃ってしまったぞ。

 というか人数は大丈夫なのか。


「人数が多いから、新旧問わず攻撃魔法科はソファーの方な。ソファー6人テーブル8人のセットにしておいたから」

「すみません奈津季さん」


「いいって事よ、じゃなかった。今日は『もうしょうがないわね、でもお姉ちゃん頑張ったから!』だったのに」

「もう諦めて下さい」


 何だかなあもう。

 何か微妙に固まっている新1年生女子2人をルイスがエスコート。

 既に溶け込んでいるロビーはそのままテーブルの方へつく。


「今日は新人歓迎という事でパーティっぽいメニューにしてみた。ご飯とドリンクはおかわり自由のセルフサービス。という事でまずは現会長、挨拶」


 いきなり振られた。

 しょうがないので俺は立ちあがる。

「本日は学生会の新人3人を迎えてという事で、奈津季前副会長ありがとうございました。またご臨席いただきました鈴懸台元副会長、月見野元監査、風遊美前会長も大変にありがとうございます。

 この後、色々お見苦しい事を多々見せることになると思いますが、どうぞその点は教授会には内緒でお願い致しますともに、見捨てずにお付き合いいただけるようよろしくお願い致します」


 あ、途中から本音が入ってしまった。

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