第133話+α(おまけ)
目を覚ますと、ベッドの上は俺1人だった。
香緒里ちゃんも風遊美さんもいない。
俺はベッドから出てふとある事に気づく。
2人がいなくてよかった。
こっそりパンツを履き替える。
脱いだパンツは袋に封印して引き出しの奥に隠す。
そしてついでに着替えて、何食わぬ顔でリビングへと向かった。
香緒里ちゃんと風遊美さんはリビングでテレビの早朝ニュースを見ていた。
俺は2人に声をかける。
「おはよー」
一拍遅れて返事が返ってくる。
「お、おはようございます」
「お、おはようです」
何か2人とも、ちょっと様子がおかしい。
顔色も赤いような気がするし。
何かあったのだろうか。
そう言えば昨日の夢の内容を俺は憶えていない。
いつもは何となくでも憶えているのに。
「そう言えば昨日の夢憶えていないんだけど、どんな夢だったっけ」
「お、修兄は昨日は疲れていたようで夢にも反応しないで寝ていたですよ」
「そうそう、そうです。2人で疲れているんだね、って話したのです」
やっぱり何か様子がおかしい。
だが俺は眠いので、取り敢えず気にしないことにした。
時計を見たらまだ5時過ぎだったし。
「眠いからもう一度寝なおしてくる」
「わかりました」
その時2人が互いに目配せしあった意味に、俺は最後まで気づかなかった。
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