讃の噺~音楽~

 『音楽~讃~』



ー♪~♪~♪ー


~あら、S、歌が聞こえてきたわ~


~今音楽を流しているからね。

 ボクはこの歌が好きなんだ~


~へぇ、なんて歌なの?~


~これは讃美歌だよ。神様と呼ばれる存在に対して喜びを捧げる歌なんだ~


~カミサマ?初めて聞くわ。

 S、カミサマがどういったモノか、教えてくれるかしら?~


~そうだね、ひとしおに言うならば『奇跡』を操れる存在かな?

 勿論詳しく語るならもっと沢山の知識が必要だけど、君は宗教の何たるかを知らないしそれを全て語るには時間がかかりすぎてしまうからね。

 ボク達がいくら頑張っても出来ないような事を簡単に出来る存在、と認識してくれればいい~


~私達に出来ない事、かぁ。

 私もカミサマに頼んでみたいわ~


~何を頼みたいのかな?まあ、君なら何て言うか分かりきっているか~


~そうね、決まりきっているわ。

 Sがもっと沢山本が読めるようにってカミサマに頼みたいの。

 そうすれば、Sも沢山本が読めて、私に話を聞かせてくれるわ。

 それなら私もSも幸せになれるもの。

 ああ、カミサマに会いたいわ、S、どうすればカミサマに頼めるの~


~へぇ、驚いたよ。本当にびっくりした。

 君がボクの事を願ってくれるとは少し意外だったけど、とても素敵な願いだ。

 心の中でカミサマにお願いすれば良いんだ。ほら、讃美歌に耳を傾けて~


ー♪私は神様を讃えます、私は神様に願います♪

 ♪どうかその願いが、その心が美しくありますように♪

 ♪どうかその祈りが、貴方の栄光となりますように♪

 ♪私は神様を讃えます・・・♪




続く

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