第四話 マモリビトの実力

 俺が『宇宙人研究同好会』に強制的に入会させられた同時刻、学校の上空に謎の黒い巨大な球体が姿を表していた。

 それは、学校の校庭に現れ、校庭で活動をしていた運動部は騒然としていた―。



 神川と浜田先輩は何かを察したように、校庭の方角を見ていた。

 「どうしたんです。二人揃ってドアを睨んで、誰か来るんですか?」

 「話は後、とりあえずA棟の屋上行くから付いてきて!」

 切羽詰まった様子で神川はそう言った。

 俺を含め三人はA棟、B棟、C棟を繋ぐ渡り廊下を走り、階段を登り、屋上の扉の前に付いた。

 神川はドアノブを乱暴に回したが、開かなった。

 「開かない!このドア!」

 そりゃそうだろ……。

 「ちょっと失礼」と言い、浜田先輩がドアノブを触ると、鍵が開いた音がして、ドアが開いた。

 マジかよ……何もして無いのにドアが開いた……。

 「行きましょう」浜田先輩はそう言い、二人は駆け出し、俺もそれに付いていった。

 屋上に付いてやっとわかった。学校の周りに広がる閑静な住宅街に黒い強大な球体がいた!太陽は隠れて居らず、多少光は差し込んでいた。

 「何だあれ?」

 「あれが我々の目的です。」

 「目的?」

 「そう。あれは地球から90光年先にある惑星の少艦隊。いわゆる侵略者です。」

 「そしてその侵略者を倒すのが、神川さんマモリビトの役目です。」

 「神川さん」

 「ええ」と言い、神川は右腕を球体のある方角に合わせた。

 何をする気だ?

 すると、神川の右手から透明の光線の様なのが放たれ、球体を貫いた!

 たちまち球体は無数の白い砂粒の様な物になり、消えていった。

 これがマモリビトか……。

 これがマモリビトの実力か……。

 全く普段は友達いなさそうな物静かな奴なのに、こんな力を隠し持っていたとは……。

 恐ろしいし、地球を守ってくれているのは、ありがたいな。

 翌日、黒い球体(侵略者)は学校中いや日本中で騒ぎになっていた。

 教室の一番後ろに座っている俺に川嶋が言った。

 「おいおい、見たか昨日のニュース。」

 見たと言おうとしたが、昨日あの後浜田先輩から「神川さんと僕たちの事は内密に」と言われたので、知らないことにしとこう。

 「知らないな。」

 「え?嘘だろ?今日朝のニュースでやってたじゃん!」

 「俺は朝テレビを見ない派だ。」

 実はガッツリ見てました。

 「あの黒い球体何だったんだろうな?」

 宇宙艦隊ですよ。

 俺は机の教科書を見ながらそう思った。

 「何でいきなり消えたんだろうな?」

 クラスの窓側一番後ろに座っている神川が一発で倒しました。

 俺はまたまた机の教科書を見ながらそう思った。

 「さぁな。知らんな。」

 俺は川嶋を見て若干笑いめにそう言った。


 

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