第二話 同好会へようこそ!
宇宙人研究同好会はどんな活動内容で、どんなマヌケ面がこの同好会に居るのかが気になり、俺は同好会室のドアを開けた。
この階には俺しか居ないはず。すなわちドアには鍵が掛かってて開かないはずなのに、ドアは開いた。
誰か居るのか?にしては誰も居なさそうな雰囲気だったのに。
同好会室は教室の半分位の広さで中は入って右側に鉄製の本棚、本棚の中はやはり宇宙関係の本とか、物理のむずかしそう本がズラリと並べてあった。入って左側に学校で使う机と椅子がドアを背にして並べてあった。
そして机の向こう側、窓を見ながら「あなたは誰?この同好会に何か用?」と陽気な機嫌が悪そうな声で女子生徒は話した。
ああ。俺はコイツを見たことがある。ショートボブのヘアで頭の右側に小さなアクセサリーを付けて、目は大きいが睨むように見えなくも無い。
―そう、同じクラスの『神川アスカ』だ。
「あなた、同じクラスの岡谷じゃない?」背が小さい神川は、見た目と違って大きな声で喋る。
「ああ。そうだよ。」
「何しに来たの?」
ギクッ! 俺は動揺した。この同好会にはどんなマヌケ面がいるのかを見るために来ましたー。
そんなこと言ったら殺されそうだからな。
ここはひとまず。
「いやぁ、俺ここの廊下掃除でさあぁ掃除用具が見つからなくて、ここにあるかもしれないかもなぁ…」言葉が動揺を隠せない。
「掃除用具がこの教室にあるわけないじゃん!」たしかに。
「ってかどうせこの同好会にどんなマヌケ面の奴が居るか見たかっただけでしょ!」
怒り気味に言う神川。おっしゃる通りですよ。
「残念でしたぁ!私はマヌケ面じゃなくて美人ですぅ~!」俺はそういう事を言ってるんじゃじゃない!
するとドアが静かに開き「おや?騒がしいですね?もう全員揃ったんですか?」俺は慌てて後ろを振り向いた。そこに居たのは、俺よりも身長が高い爽やか系の男子生徒がいた。
「神川さん?この方は新入部員ですか?」
顔がイケメンな上に丁寧語とは…。
「あっ!浜田先輩!そうなんですよ!入りたいらしいんですよ!」俺はそんなこと一言も言ってないぞ!その言葉を言おうとしたら神川が「あっそうそう!この人は2年生の浜田拓也先輩!この同好会の会長!」上級生!しかも同好会長だとは…。断りにくっ!
「初めまして浜田拓也です。君の名前は?」
「おっ…岡谷浩輝です…。」ダメだ…諦めよう…。
「我が同好会へようこそ!副会長として歓迎します!」
神川、お前は副会長かよ!
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