妖狐物語

@raruru

おふざけは、程々に。

何も考えられなかった。

それは、夢のようで。


夢現のまま、意に任せた。


『おい、ここからここは俺様の陣地だからな!』


『何を言ってるんだ!ここは、私の陣地です!』


声が聞こえた方を向くと、赤狐と白狐が喋っていた。


地図に線を引いて、争っている。


『あ、おい。黒狐は、どう思う?』


僕の方に、白狐が歩いてきて問う。


何だよ、別にこんなの半分にすれば良いじゃないか。


地図を半分に切った。


『ははwお前は、本当に面白いよな。よし、半分子するか』


『まあ、黒狐さんが言うなら良いですけど』


『『あはははははは』』


二人が愉快に笑う。


声と意識が交ざり、目が開いた。



「ん…、まだ寝たいな…。」


時刻を確認する。


午後 六時五分


六時五分…?


「ぁぁぁぁぁあ!!六時じゃないか!!

ヤバいヤバい、◯◯くんの新曲動画投稿の時間過ぎてる!」


慌てて、ニマニマ動画を開き

動画を見始める。


「ぁあ~^^やっぱり、◯◯くんの歌は声が高くてそれでも男の嫁で、可愛くて病んでてカッコ良くていいね~^^


これが、唯一の生きてる意味だな…。」


って、何独り言ってるんだかw


全て聞き終わり、生放送のボタンをタッチする。


着替えはしてあったので、そのまま生放送を始めた。



「は~い、どもじーんすです。

今、起きました。今日は、雑談でも何かしようかと思います。」


僕は、ニマニマ動画の生主だ。


自分でいうのも、あれだが結構有名だと思う。


お、もう700人来てるw


{今日は、何するんだ?}

{事故れ事故れw}

{タヒね}


餓鬼が沸いてるな…。


{じーんす❤}


ううw応援してくれるのは良いけど、キモいわ。


「色んな奴が沸いてるけど、今日はじーんす初めて煙草吸うわw勿論、体に害が無い煙草って珍しいやつ」


と、言ってライターの火を付ける。


ブワァ


おっと、危な…。


火事になる所だったぜ。


と、コメント…。


{おい、火事になってるゾw}

{これは、炎上だわw}

{ヤバい、早く逃げろ}


は?

いや、燃えてねえだろ?


と、後ろから焦げ臭い匂いがした。


恐る恐る後ろを振り返ると、燃えていた。


燃えていた。


大事なことなので、二回言いました。


「はぁぁぁ?!ちょ、ヤバいって…。もう、逃げるしかねぇな。」


慌てて、近くにあった財布を持って

家から飛び出た。






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