テーマ:よそおい 「仕立屋ディミアナの信念・裏話」 ~垂れ耳エルフと世界樹の街~
年若いディミアナに白羽の矢が立ったのは、その根気強さを見込んでのことだったのだろう。
「とにかく『何でもいい』の一点張りでね」
金髪と深緑の瞳を引き立たせるように、材質の異なる布地を組み合わせた。
「しかも、見かけによらずそそっかしいから」
脇は裏地をつけて補強し、裾と袖は布地を二重にした。
「なるべく長く着られる服を、なんて長命種の尺度で言われても困るんだわ」
上質の布と糸を選び抜き、一針一針丁寧に仕上げた。
特別な日だからこそ、特別な一着を。
それが着心地の良い服であれば、きっと最高の一日になる。
「いつだって、何度だって直してみせるから!」
世代を超えて、受け継がれる服を――それが仕立屋ディミアナの信念だ。
掌編集:300字SSポストカードラリー 小田島静流 @seeds_starlite
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます