こちらの作品は、作者様の長編『Sirdianna ―風の腕輪と覇王の剣―』の番外編になります。
『Sirdianna』の中でも、魅力的な個性と独特の存在感を放っていたサフィルス。
彼のその後が描かれているのですが……こいつめ、実はこんなに可愛い奴だったのか!とニヤニヤしっ放しでした。
革命で様々なものを失ったサフィ。
しかし、幼馴染であるテーラの美味しいパンと優しい心遣い、そしておっぱいで癒やされていく様は、楽しく温かく、読んでいるこちらまで幸せな気持ちになります。
『僕と君の仲だから』と事あるごとに彼は言うけれど、コミカルに綴られるのはあくまで友達以上恋人未満の関係。
『サフィ、お前どんな仲のつもりで言ってるんだよ!ええい、じれったい!!』と悶えながらゴロゴロ転がりたくなりました。実際、悶え転がりました。
またパンの描写が本当に素晴らしい!
深夜に読むと、お腹いっぱいでも胃袋がシクシクと刺激され、『彩浪亭 日本支部はいつ出来るのだ!ええい、食べ尽したい!』とこれまた激しく悶え転がされました。
この物語単体でももちろん楽しめますが、『Sirdianna』の方と併せて読むと更に深い旨味を味わえます。
文字を追う瞳から胃袋へ、胃袋から心に焼き立てパンのような優しい温もりが広がる作品です。
異世界ファンタジー『Sirdiannaー風の腕輪と覇王の剣』の、番外短編です。本編の内容、登場人物が登場しますが、これ単体でも読めます。
容姿端麗な貴族の三男サフィルスは、水の精霊のちからを持ち、皇帝の近衛兵を務めていた。革命により、顔に重傷を負った彼は、婚約者も貴族の身分も職も失い、幼馴染のもとへやってきた。パン屋の娘テーラは、彼を迎えるが……。
革命という政治の激変により、心身に傷を負った主人公たちの、再生の物語です。この作者さまの作品の特徴ですが、出てくるパンと料理がいちいち美味しそうです。テーラ姐さんのさっぱりした気性にも惹かれます。
単体でも読めますが、本編と併せて読むと、いっそうこの世界に暮らす人々に愛着が湧くと思います。
おっぱい万歳💕