役に立たない海軍のお話

カレリア

海防艦についてその一

 初っ端から言います。

 ここでは海防艦のことを、船団護衛用の小型の艦艇について書きます。

 旧式の巡洋艦や戦艦についてではありません。

 1942年までは菊の御紋を付けていた軍艦で1942年度からは艦艇になった

 「占守型」「択捉型」「御蔵型」所謂「日振型」「鵜来型」(以上甲型)

「一号型」(丙型)「二号型」(丁形) (鵜来型を乙型とする資料も有る)

 の事を書きます。

 海防艦は大きく分けて「甲型」「丙型」「丁型」があります。

まあぱっと見、魚雷発射管のない二等駆逐艦や水雷艇に見えます。(一部の写真には海防艦を駆逐艦と説明しているものもあります)

 丁型以外はディーゼルエンジンを採用しています。

 丁型には2A型戦時標準船用のボイラーを採用しています。まあ燃費がクッソ悪いという致命的すぎる弱点が有ります。(丙型6500海里丁型4500海里)

 まあ、昭南から日本に帰る途中に沈む例が多すぎて何ともいえません。

 ディーゼルエンジンは燃費がよく素晴らしいものです。まあ、潜水艦などにも使われていて生産に余裕がないといういつものこと。(マツダはガソリンエンジンの生産に余裕が無いからディーゼルしか採用しなかった車がある)

 歴史に学ばないと...

 まあ、この海防艦自体速力が遅く駆潜には苦戦し航空機には散々な目にあったと言われています。

 確かに使いずらい点もあったのでしょうがそれよりもソナー、レーダーなどのエレクトロン技術の遅れが目立っていました。(つまり海軍が負けた理由)  

 海防艦自体イギリスのフラワー級コルベットよりも砲火力は高く、決して速力にも差はありませんでした。

 ちなみに水雷艇(小型駆逐艦)の方が使い勝手は良かったそうです。

 まあ、12隻中2隻が終戦を迎えたにすぎませんが...

 海防艦自体2隻撃沈1隻撃破(海防22号)など戦果を挙げたものもあり乗組員の練度が重要になることもありました。(つまり日本が負けた理由)

 まあ、1936年時点で海軍は船団護衛用艦艇の検討をしていて1941年に予算化もされています。完成したのが1944年とかの時期であまり活躍できませんでしたが...

 ブロック工法や電気溶接を全面的に採用したりだと戦後の日本の造船産業の基礎である海防艦。

 某ゲームのおかげで知名度も上がっています。 

 これを機に船団護衛の大切さを知ってほしいです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る