18歳
”何か”が終わった気がした、18回目の冬
卒業 とか 選挙権 とか
子供 とか 大人 とか
青年期 とか モラトリアム とか
そんなこと、考えたくはなかったけれど
「じゃあね」「またいつか」
「元気にしてて」「ありがとう」
そんな言葉を、待っていたかったんだ
”明日の朝”が嫌になった、18回目の冬
自分 とか 他人 とか
理想 とか 現実 とか
できないこと とか やらなきゃいけないこと とか
そんなもの、忘れてしまいたかったけれど
「久しぶり」「ただいま」
「おかえり」「ありがとう」
そんな言葉を、交わしてみたかったんだ
嫌だったものも大事に思えた、18回目の冬
春 とか 夏 とか
思い出 とか 将来 とか
お別れ とか 出会い とか
ほんとは、言いたくなかったけれど
「さよなら」「それじゃあ」
「ばいばい」「またね」
そんな言葉を、口に出してみたんだ
そんな、18回目の冬
――”何か”が終わった気がしたけれど、
実際、まだ何にも終わってなんかないよ
詩集『 』 雨月 秋 @Rhyth0606
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